ロシア・モスクワでシリア、トルコ、イランの4者国防相協議が実施
ロシア・モスクワにて25日火曜、同国とイラン、シリア、トルコの国防相らによる、テロへの共同対処を強調した4者協議が開催されました。
この4者協議では、イランのアーシュティーヤーニー国防軍需相、ロシアのショイグ国防相、シリアのアッバス国防相、そしてトルコのパンアカル国防相らが、地域の安全保障問題について協議し、意見交換を行いました。
協議後の共同声明では、「モスクワ協議では、あらゆる形態のテロの脅威への対処、シリアに潜伏するテロ組織ISISやその他の過激派組織との戦いなどについて検討が行われた」とされました。
また、これら4カ国の国防相らは、シリアの領土保全および、シリア難民の可及的速やかな祖国帰還に向けた共同の取り組みを活性化する必要性を強調しました。
シリアのアッバス国防相は「今回の協議では、シリア領内からのトルコ軍撤退の問題が協議・議論された」と述べました。
また、トルコ国防省責任者らも「この4者協議において、我々はシリア難民の祖国帰還の加速化と、対シリア関係正常化のためにできる措置について話し合った」としました。
シリアでは2011年に内戦が勃発し、それまでシリアと緊密な関係を持っていたトルコが、反アサド政権側に加担しました。それ以降、トルコ・シリア関係は緊迫したままになっています。
トルコ軍はテロとの戦いという名目で、シリア北部及び北東部の一部を約3年間占領しており、現在もなおこれらの地域に駐留しています。
しかし、ここ数ヶ月にわたりトルコ当局は、対シリア関係の段階的な正常化に向け措置を講じたと主張しています。
イランもこれまでに何度も、シリアの外交政策の躍動性および、同国とほかの地域諸国との関係回復を支持する旨を表明しています。