イスラム諸国で、犠牲祭の集団礼拝が実施
6月 29, 2023 18:00 Asia/Tokyo
イスラム諸国で、イスラム教徒の最大の祝日の一つである犠牲祭に際し、集団礼拝が実施されました。
イスラム暦ゼルハッジャ月10日は、イスラム教では犠牲祭(ペルシア語でエイデ・ゴルバーン、アラビア語でイード・アドハー)と呼ばれる祝日です。
この日、神は預言者アブラハムを試すため、息子イスマーイールを生贄としてささげるよう命令しました。
アブラハムがイスマーイールを屠場へ連れて行き、いざその首元にナイフを突き立てた瞬間、神はアブラハムが自らの命令を守ったことに満足し、天使ガブリエルを羊とともに遣わし、アブラハムは息子のかわりにその羊を屠ったのです。
イスラム教の聖地メッカを訪れた巡礼者らはこの日、羊や牛を屠り、その肉を貧しい人たちに分け与えます。
この日の習慣として、犠牲祭の日の特別礼拝、羊や牛の屠殺、親族どうしの訪問、客人へのもてなし、親族への贈り物や不和の仲裁、嫌悪の解消などがあります。
犠牲祭の集団礼拝は、イスラムの総本山とされるサウジアラビアの聖地メッカの他、イラン、イラク、シリア、アフガニスタン、パキスタン、インド、トルコ、キルキス、タジキスタンなどのイスラム諸国で、独自のイスラム暦に基づき、28日水曜あるいは29日木曜に行われました。
パレスチナでも、シオニスト政権イスラエルが厳重な警戒態勢をとる中、数万人のパレスチナ人が聖地ベイトルモガッダス・エルサレムにあるアクサーモスク内で、犠牲祭の集団礼拝を行いました。
多くのイスラム諸国では、犠牲祭にちなみ1日もしくは数日間が全国的あるいは公の休日となっています。