7月 01, 2023 20:14 Asia/Tokyo

国連が、アフリカ北東部スーダンで続く武力衝突により、同国で数百人の民間人が死亡しているほか、260万人以上が国内外で難民となっていることを明らかにしました。

スーダンでは今年4月中旬以降、首都ハルツームを含めた各都市において、アブドルファタハ・ブルハン最高司令官が率いる国軍と、ムハンマド・ハムダン・ダガロ司令官の率いる準軍事組織・RSF即応支援部隊との間の衝突が続いています。しかし、同国での恒久的停戦確立に向けた地域的・国際的な仲介は、これまで何の成果も上げていません。

イルナー通信によりますと、国連のファルハン・ハク事務総長副報道官は定例記者会見で、スーダン武力衝突による犠牲者や難民の人数を明らかにした上で、「スーダンでの恒久的停戦確立と情勢沈静化に向けた努力は、十分なものとはいえない。紛争の継続は、同国の人々がさらなる苦しむことになるだけであり、同国の全地域に悲惨な状況をもたらす可能性がある」としました。

続けて、スーダンにおいて破壊・荒廃がこれまでにない規模および速度で進んでいると指摘しました。

さらに、同国のダルフールとハルツームは壊滅的状況にあるとしながら、「紛争で残虐行為が横行し、人々が住居や路上で攻撃されている」と述べました。

また、必要とする人々へ支援を届ける手段がなく、国連の物資を保管する倉庫も略奪にあっていることで、スーダンでの活動がさらに困難になっていると説明しながら、各関係者に対し、国連が支援を届けることを阻害しないように求めました。

そして、国連がスーダン国民への支援において人道的・政治的に重要な役割を引き続き果たしていくとし、「国連は、緊急人道支援の資金として30億ドルを集めようとしているが、紛争終結後も、その復興にはさらに多くの資金が必要になるだろう」としました。 

 


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