7月 23, 2023 19:27 Asia/Tokyo

専門家らは、前例のない猛暑が観光産業にもたらした損害がさらに広がり、あらゆる経済分野にも及ぶと警告しています。

英フィナンシャル・タイムズ紙は、今月になって南欧で気温が上昇していることについて、「この猛暑は、地中海の巨大な観光産業がいかに損害を被っているかを示している」と記しました。

専門家が言う「地球温暖化の新たな段階」に起因する経済的影響は、観光分野にとどまりません。

科学者らによると、地球温暖化による影響は、気温が一度上がるごとにより激しく、より頻繁になるということです。この7月の気温は産業革命前と比較して平均1.1度高くなっており、アメリカやヨーロッパ、アジアが「暑さのドーム」に覆われています。前例のない暑さは中国からイタリアにまで及んでいます。

政・経済界の指導者らは現在、企業の活動休止や生産性低下がもたらすコストを見積もっています。米ダートマス大学が昨年公表した調査結果によると、人間の活動がもたらした気候変動による猛暑で、1990年からの21年間で16兆ドルの経済的損失が生じたということです。

英フィナンシャル・タイムズ紙は、猛暑による危険を減らすためビジネスのあり方が変わりつつあるものの、そのコストは今後数十年で増加していくだろうとしています。

同紙は、猛暑が経済的脅威をもたらす理由として、労働条件の過酷化と生産性の低下を招くことだとしています。

ILO・国際労働機関の研究によりますと、労働に適しない暑さや業務の速度の減速により、2030年までに世界全体の労働時間が毎年2%ずつ減っていくということです。

 

 

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