米ハワイ州マウイ島などで大規模な森林火災、少なくとも36人死亡

米ハワイ州マウイ島で発生した大規模な山火事により、現在まで少なくとも３６人が死亡しました。

米CNNによりますと、当局者らの話では山火事は島全体に被害をもたらし、病院の機能を圧迫し、また多くの人々が避難を余儀なくされる事態となっています。

死者数は少なくとも６人とされた当初の報道から増加し、マウイ郡当局は現地時間の９日水曜夜、犠牲者が３６人に達したことを明らかにしました。

当局者によると、電力と通信に障害が発したため、緊急電話番号への通報や近しい人への安否報告が出来ない人々が島の西側を中心に数千人いるということです。

また、島内の病院には火傷（やけど）を負った患者や煙を吸い込んだ患者が殺到していることから、病院の機能がひっ迫しているということです。

一部の患者は広範囲の火傷の治療のため島外の医療施設に移送する必要があるものの、輸送インフラに生じた問題からそれも困難になっています。

さらに複数の行方不明者も出ており、米沿岸警備隊と海軍のヘリ３機が出動し、西部の海岸線に沿って捜索活動を行っています。

ハワイ州のグリーン知事によりますと、約１万２０００人が住む西側の町ラハイナは大半が火災で破壊され、数百世帯が住居を追われ、８日火曜夜には２０００人以上が島内の避難所に身を寄せました。

ハワイ州のルーク副知事は現状を「前例のない事態」だとし、２７０棟以上の構造物が火災の影響を受けているとしています。

ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。