シリア支援をめぐるロンドン国際会議
アミーンザーデ解説員 イランのザリーフ外務大臣が、イギリスのハモンド外務大臣の正式な招待により、シリアへの支援に関する国際会議に参加するため、イギリス・ロンドンを訪問しています。これについて、IRIBアミーンザーデ解説員の報告です。
ドイツのメルケル首相とイギリスのキャメロン首相の共催によりロンドンで実施される、4日木曜の会議では、シリアの人々に対する資金援助、同国内やその近隣諸国のシリア難民に対する長期的な支援プラン、難民の就職支援、そしておよそ70万人の難民の子供たちの教育といった問題が検討されることになっています。
国連は、今年におけるシリア難民への支援のため、77億3000万ドルを要請しています。昨年も、70億ドルがシリアの人々に支援金として提供されることになっていましたが、これまでに発表されている報告によれば、実際に提供されたのはその半額よりも少なかったということです。シリア難民のために考慮された支援は短期的なものですが、その一方でシリア難民の問題の解決や彼らの祖国帰還には、数年はかかる可能性があります。この方向性を踏まえ、今回のロンドン会議における最も重要な議題は、シリア難民の就職と教育に向けた計画となっています。
こうした措置やそのための資金源の確保は、重要な足がかりとなります。しかし、それよりもっと重要なことは、シリア危機の解決、そしてテロ組織の暴力や過激な行動の犠牲となっている、イラクやシリアの人々が難民化するプロセスを阻止することです。西側の一部の有力国やテロ組織の支援国は、シリア政府への軍事的、政治的な圧力の強化により、シリア政府に対し反体制派の要求を呑ませようとしています。シリアは現在、複数の方向からの圧力にさらされています。これらの圧力の影響は、ISISの拠点に対するロシアの空爆と平行してシリア軍が戦場で成功を収めたときから高まっています。
実際に、難民問題は深刻であり、この1ヶ月間に一部のヨーロッパ諸国で実施された厳しい措置により、この問題は拡大しています。こうした中、EUがトルコの難民支援のための資金援助法案を可決したにもかかわらず、トルコなどの一部の国はこれといった措置を講じていません。こうした中、トルコとサウジアラビアは依然としてISISへの支援を継続しています。こうした行動により、シリア危機解決を目指す協議は成果を挙げられないままとなっています。
サウジアラビアは事実上、緊張を生み出し、地域的な協力を妨害する政策をとっています。トルコも、こうした行動の一部としてISISへの対抗におけるロシアの効果的な役割を、自らの主張や口実の種にしています。このため、難民問題を1つの問題として捉えてはなりません。それは、彼らが劣悪な状態に置かれている現実が、シリアの現体制の打倒と地域の分裂のみを狙う国々の行動による結果だからです。難民となったことは、難民自身の選択ではなく、彼らに降りかかってきた問題によるものなのです。
このため、ロンドンでの国際会議は、シリア問題の解決を目的として国連により実施された努力の延長と見なすべきであり、この問題に関する決定が急務です。しかし、こうした努力と平行して、一刻も早く地域における戦争とテロを終結させることが先決でしょう。