フランスの公立学校が、全身を覆う衣装を着用ままのイスラム教徒女子学生の入場を禁止
9月 06, 2023 21:05 Asia/Tokyo
フランスの学校当局が、全身を覆うイスラム教徒アラブ女性の伝統衣装「アバヤ」を着用したイスラム教徒の生徒の入場を禁止しました。
フランスのアタル仏教育大臣は、「9月1日の学校再開に伴い、女子生徒はイスラム的でアラブ女性の伝統衣装・アバヤを着用して授業を受ける許可がなくなる」と発表しました。
その一方でアタル大臣は、「これらの制限実施を受け、ほとんどの女子生徒はアバヤとは異なる服装での通学を迫られ、教室への入室が許可された」と述べました。
フランスでは、イスラム教徒の女子生徒に対する政府の定めた制限の順守を拒否したため、67人の女子生徒が校舎への入場を禁止されました。
フランス政府は、「学校当局と政府の交渉が決裂すれば、アバヤを着た女子生徒は学校を退学させられる」としています。
フランスの左派政党・「不服従のフランス」党のジャン=リュック・メランション党首は、「学校でのアバヤの着用禁止というアタル教育相の決定は、空虚な宗教戦争に等しい」との考えを示しました。
フランスは、2004年に頭を覆うスカーフの着用を、さらに2010年には顔面を覆うニカブ(仮面)を、イスラム的女性の装い・ヘジャーブとして使用することを禁止しました。
フランスでは2017年、イスラム教徒とモスクが政府の厳しい監督下に置かれることを定めた法律が可決されています。