国連事務総長が、ガザの人道面での惨状に関して警告
(last modified Sat, 28 Oct 2023 11:50:18 GMT )
10月 28, 2023 20:50 Asia/Tokyo
  • グテーレス国連事務総長
    グテーレス国連事務総長

グテーレス国連事務総長が、「パレスチナ・ガザ地区の数十万人の民間人にとって、人道状況は完全な崩壊に瀕している」として警告しました。

住宅地や公共施設に対するシオニスト政権イスラエルの残忍な攻撃の一方で、水や電気、食糧や医薬品の深刻な不足は、ガザ地区のパレスチナ住民にとって非常に危機的な状況を生み出しています。複数の人権団体は、この地域の人道状況を筆舌に尽くしがたい悲惨なものであるとしました。

国連の公式サイトによりますと、グテーレス事務総長は27日金曜(日本時間28日土曜午前)の声明で、「ガザの人道状況は完全な崩壊に瀕し、200万人以上の民間人にとって想像を絶する結末が待ち受けている」と警告しました。

また、「爆撃が激化するにつれ、各種のニーズはより重要かつ膨大なものとなっている。国連の活動に必要な燃料がない。病院用の発電所、淡水化プラント及び、食糧生産や援助物資の配布にも燃料が不可欠だ」としています。

加えて、苦境が刻一刻と増大している。根本的な変化がなければ、ガザ住民は前例のない雪崩のように人道上の苦痛に直面するだろう。全ての人々が自分の責任を受容すべきだ。今この瞬間は現実であり、歴史が我々全員を裁くだろう、と語りました。

国際人権NGOアムネスティ・インターナショナルは27日金曜夜、シオニスト占領政権イスラエルによってガザ住民の電気、電話、インターネット、通信インフラが遮断されたことを受け、「イスラエル側が通信システムを遮断し、爆撃や攻撃を強化したため、ガザの民間人は前例のない危険にさらされている」として警告しました。

これに先立ち、ガザ地区で活動するUNRWA国連パレスチナ難民救済事業機関は、イスラエルによる攻撃の激化と深刻な燃料不足のため、今月25日夕方に救助・救援活動の中止を余儀なくされたと発表しました。

また同時に、「ガザ地区では、パン屋の水や電気とともに、病院の設備稼働のための電力供給に重要かつ必要な備蓄と燃料が枯渇しつつある」と表明しています。

閉鎖の危機に瀕している病院の医師らは、「ここ数日の爆撃で新たな多数の負傷者や乳児が酸素を必要としており、病院への電力供給のための燃料がガザに搬入されなければ、これらの人々は命を落とすだろう」と繰り返し警告しています。

 


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