国連が、ウクライナ軍によるドネツク地域への砲撃を非難
国連事務総長が、民間人20名以上の死者を出したウクライナ軍による同国東部ドネツク地域への砲撃を強く非難しました。
複数の報道によりますと、ドネツクに対する22日月曜の砲撃では少なくとも25人が死亡した他、20人以上が負傷しています。
グテーレス国連事務総長は、非軍事インフラや一般市民に対する攻撃の全てを強く非難しました。
ウクライナ軍による今回の砲撃について、ロシア外務省は声明を発表し、これを同国民間人に対するテロ攻撃だとしています。
同省はまた、国連および各国政府に対してドネツク攻撃を非難するよう求めるとともに、「沈黙は全て、民間人の大量殺戮を暗に認めたことに等しい」と強調しました。
この声明ではまた、「ウクライナ側のテロ攻撃は、外交手段による平和への解決策の模索という政治的な意欲が同国に欠如していることを示すものである」とされています。
一方、別の動きとして北朝鮮外務省は、多極的な新国際体制の構築に向けて今後ロシアと戦術・戦略的にさらなる協力をしていくと表明しました。
北朝鮮外務省はさらに、先だってロシア・モスクワで行われた同国のプーチン大統領およびラブロフ外相と崔善姫(チェ・ソンヒ)北朝鮮外相の会談に触れ、「プーチン氏は再度、北朝鮮訪問の意向を表明した」としました。
この報告によりますと、北朝鮮は積極的に対ロシア関係の強化に力を入れているということです。このことは、昨年9月の北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党総書記のロシア訪問およびプーチン大統領との会談でクローズアップされていました。
北朝鮮外務省はさらに別の声明で、同国国営メディアが極超音速弾頭を搭載した中距離固体燃料式新型ミサイルと報じた最新の弾道ミサイル実験に関し、国連安保理が緊急会合を招集したことを非難しました。
ロシアと中国が足並みを揃えていることは、欧米諸国の間で西側主張の武器協力に関する懸念を引き起こしています。
ただしロシアと北朝鮮は、北朝鮮製の兵器がロシアに移送されているとしたアメリカと韓国の疑惑を否定しました。
北朝鮮外務省はまた、チェ外相とロシア政府関係者が複数回の会談において、両国の基本的な利益を守るべく今後さらに戦略的な協力を強化していく強い意向を表明したことを明らかにしています。
北朝鮮外務省は「ロシアはわが国に対し、ウクライナ戦争の完全支持を理由に謝意を示した」とするとともに、「ロシア大統領府も、極めて注意を払うべき分野を含めたあらゆる領域での我が国との関係拡大に神経を集中している」と表明しました。
さらに、ぺスコフ・ロシア大統領府報道官も「これまでに何度も述べてきたが、我々は改めて、北朝鮮が我々にとって非常に重要なパートナーであり、我々の目的が極めて注意を要する分野を含むあらゆる領域での関係発展であることを述べておく」と語りました。
一方で、ウクライナ国防省の情報部門のトップ、キリロ・ブダノフ情報総局長は「2024年はわが国の国民にとって極めて困難な年となるだろう」とし、「再度の動員なしには、わが国はロシアとの戦争を継続できないことは目に見えている」と述べています。
ブダノフ総局長はイギリスの新聞フィナンシャルタイムズとのインタビューで「すべてが順調であるなどと言うのは誤りであり、現実に反している。自分としては2024年についての大胆な予測はない。今年、ウクライナ国民は困難な時期に直面することになるだろう」としました。
ウクライナ軍の人的犠牲規模が非常に大きくなる一方、国のために戦うという同国民の意欲はますます薄れてきており、ウクライナ治安当局はロシアとの戦争の勃発以来、1万7000人以上を違法な密出国容疑で逮捕・拘束しています。