2月 28, 2024 20:03 Asia/Tokyo
  • 国連安保理会合
    国連安保理会合

国連安保理会合において、パレスチナ・ガザ地区での即時停戦の必要性及び惨憺たる人道状況をめぐり、パレスチナ支持派とシオニスト政権イスラエル支持派の間で再び衝突が起きました。

27日火曜に開催されたガザ住民の状況に関する国連安保理会合では、多くの国際機関や当局者が同地区の危機的状況について警告しました。

 

OCHA国連人道問題調整事務所のラメシュ・ラジャシンハム調停局長

 

OCHA国連人道問題調整事務所のラメシュ・ラジャシンハム調停局長は、ガザ地区の惨憺たる人道状況について警告するとともに、「ガザ地区では総人口の4分の1に相当する約57万6000人が飢餓の一歩手前にある」と述べています。

さらに、「ガザ北部で2歳未満の子どもの6人に1人が急性栄養失調である」としながら、同地区にいる230万人の人々の栄養面の危機について警告しました。

 

WFP国連世界食糧計画のカール・スコウ副事務局長兼最高執行責任者

 

WFP国連世界食糧計画のカール・スコウ副事務局長兼最高執行責任者もこの会合で、「ガザの人々へに十分な食料を届けることができないために、同地区で飢餓が起きる危険性がある」と述べました。

 

ロシアのネベンジャ国連大使

 

こうした中、ロシアのネベンジャ国連大使は、「米国が安保理での決議案採択を妨害したことは、ガザ地区で3万人のパレスチナ人が命を落とすことにつながった」とし、「アフガニスタン、イラク、シリアなど多くの国で大量虐殺をはたらいたアメリカは、世界に道徳上の教訓を垂れる資格などない」と語っています。

 

中国の戴兵国連次席大使

 

この会合ではさらに、中国の戴兵国連次席大使「ガザで起こっていることは国際人道法に反する」としました。

 

ミラー・米国連次席大使

 

しかし、ミラー・米国連次席大使はこうした意見に対し、問題をはぐらかすように、「イスラエルは、ガザの人道状況改善に関する責務が自らにあるとしている」と述べています。

 

ドゥジャリク国連事務総長報道官

 

一方、ドゥジャリク国連事務総長報道官は27日、記者団に対し「ガザ地区に搬入される援助物資の量は、大幅に減少している。さらに先月23日以降、国連の人道支援部隊はガザ地区北部に入れなくなっている」と語りました。

西側諸国と米国の包括的な対イスラエル支援にもかかわらず、世界各地では、抑圧されているパレスチナ人を支持する市民デモが続いています。

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram     Twitter     


 

タグ