ロシア・インド接近を警戒するアメリカ
7月 09, 2024 19:46 Asia/Tokyo
インドのモディ首相は8日、ウクライナ戦争後初めてロシアを訪問しました。アメリカはこの訪問に懸念を深めています。
【ParsToday国際】米国務省のミラー報道官は、モディ首相の訪露について「米国は印露関係を懸念している。インドには、ロシアに対してウクライナ戦争に関する必要な警告を発するよう望む」と述べました。
ミラー氏はその上で、「インドをはじめとしてロシアと協力する国には、国連憲章とウクライナの領土・主権を尊重するようロシアに明確に迫るべきだ」としました。その一方でアメリカは、ロシアけん制を目的としたNATOの東方拡大を支持しており、ウクライナ戦争でも一貫してウクライナへの武器支援を行っています。
こうした中、モディ首相は2日間の日程でロシアを訪れ、8日はモスクワ郊外にあるプーチン大統領の公邸で会談しました。
訪露にあたってモディ氏はXへの投稿で、「プーチン大統領との会談が始まることを心待ちにしている」「今回の訪問と会談は、両国の友好関係をこれまで以上に強化するだろう」と記しました。
9日には両国代表団による協議が開催され、経済、エネルギー、貿易、化学肥料の生産・供給について話し合われる予定です。
ウクライナ戦争の勃発後、西側諸国が軒並みロシアに制裁を科していることで、インドとの協力拡大はロシアにとって重要になっています。
ロシアは、西側諸国からの政治・経済圧力に対抗する上で、同盟国との関係強化を重視しています。
印露関係は旧ソ連時代から良好で、ロシアはインドに武器を供給し続けてきました。インドもロシア産石油の大口顧客であり、制裁により失われた欧州での売り上げを穴埋めする形となっています。