女性の商品化から同性愛の促進・家庭解体まで:パレスチナ抵抗組織の女性による西洋文明への批判的演説
(last modified Mon, 29 Jul 2024 11:09:34 GMT )
7月 29, 2024 20:09 Asia/Tokyo
  • 女性の商品化から同性愛の促進・家庭解体まで
    女性の商品化から同性愛の促進・家庭解体まで

パレスチナ抵抗組織の女性問題担当者リマ・ハビブ氏は西洋について、「美しい宮殿として外面を装飾されただけで、中からは悪臭を放つ代物に過ぎず、自由と人権擁護を隠れ蓑に横行闊歩し犯罪を引き起こしている」と語りました。

【ParsTodayイラン】IQNA通信によりますと、同通信が主催し、イラン大統領府女性家族問題担当副大統領の協賛で開催された「至高の家族と現代の諸問題」をテーマとする国際ウェビナーで、パレスチナ・イスラム聖戦運動の女性問題担当者リマ・ハビブ氏は、家庭の重要性と社会における家庭の中心的役割を指摘し、次のように述べました。

「家庭が改善されれば社会全体が改善され、逆に家庭が腐敗すれば社会全体が腐敗する」

ハビブ氏はまた、「家庭は正義、平等、優しさ、慈悲の原則に基づくべきであり、これらの原則は社会を平穏と安全に導くことができる」と強調しました。そして、子育てに関するイスラムの聖典コーランの教えと、宗教・道徳的価値観に子供を導く親の役割の重要性について言及し、社会で家庭が重要な役割を果たしていることに言及しました。

 

続けて、以下のような西洋文明に対する批評を展開しました。

 

西側世界はその退廃的な文明の中で、家庭に対し、さらには人権・人道に対して最も危険な犯罪を引き起こしてきた。なぜなら、家庭の中に平穏という恩恵がなければ、人間は現世において人生の真の醍醐味を味わえないからである。

西洋は、平等を名目に女性を男性に類似したものとして提示してきた。家庭は社会の根幹となる細胞のような存在であり、女性はその長かつ、家庭を形作る礎といえるものである。しかし、西洋文明は男女平等の名の下に女性の権利擁護を主張し、女性から女性らしさを奪い、女性をもはや妻や母親としての役割を果たせなくなった男性のような存在に見せかけてきた。こうして、家庭は支柱となる存在を失った。西側諸国はまた、女性が物質的な対象として見なされ、女性が性の市場で低価格で売買できる商品になるよう、女性の商品化の奨励に努めてきたのである。これは、違法な不貞関係の増加や婚姻件数の減少を引き起こし、その結果、西洋社会における家庭形成の指数の低下をもたらした。これこそ西洋文明が支配しているものに他ならない。

西洋はさらに、同性愛の推進と合法化、そして結婚と家庭形成における人間的で自然なルールからの逸脱を目論んできた。その結果、同性婚が広まり家庭が本当の意味から外れてしまった。これが西洋文明のたどり着いた結果のひとつといえる。

西洋文明は利己主義、個人主義、個人的な欲望や色欲を満たすことに基づいている。それは、この文明における真正性が個人的な利益や喜びであり、家庭の形成とその維持への努力は全く無価値だからである。

また西側諸国の各機関も、西洋文明における政治思想理論である自由主義を追求しており、個人主義と個人の自由を絶対目標と見なしている。西洋は絶対的な個人の自由をもって家庭を破壊した。その結果、倫理や道徳的価値観、親子関係にとって守られるべき境界線が失われた。実際、未成年の少年少女は法定年齢に達するとすぐに家庭を離れ、家族に支配されない個人の自由を有するようになっている。

また、西洋では特殊な性的関係に境界線を設けていない。実際、西洋は外面が装飾され、中からは悪臭を放つ見せかけの宮殿に等しく、自由と人権の擁護という名目で大胆にこれらの犯罪に手を染めている。したがって、私は家庭中心の社会形成に向かう足がかりが踏み出され、退廃的な西洋文明の面目を失わせ、女性と家族に対する西洋の抑圧を説明する広範な批判戦略が打ち出されない限り、いかなる措置も成功しないと信じている・

最後に、私たちが自らの社会でこれらの問題を提起し、イスラム社会で検討するとき、この検討は私たちの国の家族の価値観の維持、そして西側諸国の過ちを他山の石として教訓とすべく提示されるべきである。

私がこの演説で、西側諸国と占領者の最大のターゲットの一つが家庭の基盤であると言うのは、決して誇張ではない。なぜなら、家庭には基本的な重要性が存在するからである。このため、私たちパレスチナ人の家庭・家族は、聖コーランに基づく健全な育成に加えて、大きな責務を担っており、子供たちをその奪われた権利に従って教育しなければならない。パレスチナ問題は私たちの宗教の基盤の一つである。この権利を無視することは神の前での宗教的責任を問われることになり、私たちにはこの問題を疎かにしてよい権利はない。さらに、私たちは自らの心や国家を弄んではならず、事実をありのままに国民に説明し、人類の将来を脅かす人道や倫理に反する文化と文明の危険性について社会に警告する必要がある。

 

このウェビナーには、イラン女性家族問題担当副大統領のアンスィーイェ・ハズアリー氏や、テヘラン市市長顧問兼女性家族局長のマルヤム・アルダビーリー氏なども出席し、 「貞淑な生活と諸宗教の共通性」「世界規模の献身的な家族運動が必要な理由」などをテーマに語ったほか、英ロンドン・イスラム・カレッジ講師のレベッカ・マスタートン氏が「今日の西洋社会の課題に対処するための男女による自然な家族の維持の必要性」について、さらに、パキスタン・ジャーミアトル・ザフラー神学校のマアスーマ・ジャファリー学長が「神聖なる自然的な家族規範と家族形成の必要性の促進における女性の役割」をテーマに講演を行いました。

また、レバノンのイマーム・ムーサー・サドル研究所のラバブ・サドル所長が「女性世帯主の能力化および、女性の雇用創出に向けた民間勢力と聖戦勢力の活用」をテーマに講演し、自らの見解を表明しました。

 

 


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