増大する混乱と第3次世界大戦勃発の危険
フランスの新聞ル・モンドが、ウクライナにおける戦争の範囲が世界規模に拡大することについての仏政府の懸念を明らかにしました。
パールストゥデイによりますと、ベラルーシのルカシェンコ大統領は「我が国への攻撃は第三次世界大戦の火種だ」としました。また、ベラルーシへのあらゆる攻撃の可能性について警告し、「敵、ライバル、そしてまだ気づいていない人々に対し、このような行為に出ないよう警告する。ベラルーシへの攻撃は、第3次世界大戦勃発を意味する」と強調しています。
ロシア領攻撃のための西側の長距離ミサイル使用に関するウクライナの制限解除交渉及び、これに関するロシア政府の警告が続いている中、一部の欧州諸国は、将来の情勢が戦争の範囲を拡大し、それによって、元々この戦争を煽ってきた自分たちに戦火が及ぶのではないかと懸念しています。
ヴャチェスラフ・ヴォロディン・ロシア下院議長も声明で、「ジョー・バイデン米国大統領、シュルツ・ドイツ首相、マクロン仏大統領らは、紛争を取り返しのつかない結果をもたらすものへと煽る可能性がある」と強調しました。
さらに、「アメリカとEUの議会は、ロシア攻撃を目的とした西側兵器の使用を許可した場合の結果を考慮すべきである」と付け加えました。
これに関して、現在米大統領選に共和党候補として出馬中のドナルド・トランプ前米大統領も、「我々は今、第3次世界大戦の瀬戸際にある」とし、「世界は、混乱と紛争への道をまっしぐらに進んでいる」と語っています。
トランプ氏はまた、「選挙で当選した暁に、第3次世界大戦を阻止できるのは自分だけだ」と主張しました。
一方、フランスの新聞ル・モンドは、同国政府がウクライナ戦争の世界規模への拡大を懸念していることを明らかにし、フランス外交筋の話として「ウクライナの紛争が制御不能になることへの危惧から、現在細心の注意を払っている」と報じています。
ル・モンド紙によりますと、この紛争がロシアとNATO北大西洋条約機構の直接対決に発展するのではという懸念がここ数日で急激に高まっており、米国とその同盟国はウクライナに対し西側製の兵器を使ってのロシア領内深くへの攻撃許可を検討していると報じられています。
フランスのある外交当局者はル・モンド紙に対し、「第3次世界大戦の勃発を防ぐべく、可能な限りの手段を尽くす必要がある」と語りました。
この当局者はさらに、プーチン大統領を含むロシア高官らの警告に言及し、「ロシアが軍事作戦の規模を拡大できるという仮説を単純に否定することはできない」と強調しました。