なぜ米著名人は性犯罪を犯すのか？

米ファッションブランド「アバクロンビー・アンド・フィッチ」のマイク・ジェフリーズ元CEO（80）が、性的人身売買などの疑いで逮捕・起訴されました。

【ParsToday国際】ジェフリーズ容疑者ら数名は、モデル志望の若い男性らに対し性的人身売買を強要したとして逮捕・起訴されました。

ニューヨーク州東部地区のブレオン・ピース連邦検事はこの事件について、「権力者がファッションやエンターテインメントの分野でキャリアを志すモデル志望の若者たちを長年にわたって性的に搾取してきた」と述べました。

今回逮捕されたのは、ジェフリーズ容疑者のほか、マシュー・スミス容疑者（61）、ジェームズ・ジェイコブソン容疑者（71）らです。これらの容疑者は、2008年から2015年にかけて15人に対する性的人身売買1件と売春15件で起訴されました。なお、ジェフリーズ容疑者とジェイコブソン容疑者は1050万ドルを支払い保釈されています。容疑者らが問われている罪は、裁判で有罪となった場合、終身刑などの重い刑罰が予想されています。

ジェフリーズ容疑者の逮捕は、米国の著名人による数々の性的犯罪の一例にすぎません。前ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモ氏は、少なくとも11人の女性に性的行為を強要したとして2021年に辞任に追い込まれました。クオモ氏は当初、事実関係を否定し、辞任を拒否していましたが、最終的に所属する民主党から促され辞任を表明しました。

また、映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン氏も、数十人の女性に対するセクハラ行為の罪で懲役23年の判決を受けています。ワインスタイン氏をめぐっては、被害を受けた女性たちが「ME TOO」というスローガンで自らの性被害を告発し、世界的な運動に発展するきっかけとなりました。

ワインスタイン氏は、原告の大半とは金銭による和解に成功しましたが、最終的に2人の女性への性加害であわせて23年の懲役刑を言い渡されました。

また、世界のセレブたちとの人脈を誇った米の実業家・投資家ジェフリー・エプスタイン氏（2019年、服役中に死去）は、自身の所有するカリブ海の島に著名人ら200人を集め、児童買春をあっせんしたとされています。

今年1月に公開されたいわゆる「エプスタイン文書」には、エプスタイン氏と交友のあった人物として、バイデン米大統領、オバマ元米大統領とその妻ミシェル・オバマ氏、クリントン元米大統領とヒラリー夫人、エミネム、レオナルド・ディカプリオ、シャーリーズ・セロン、ベン・アフレック、ジミー・キンメル、レディー・ガガ、ビル・ゲイツ、マイリー・サイラス、マドンナ、ジェイ・Z、ビヨンセ、オーランド・ブルーム、クエンティン・タランティーノなど多数の著名人の名前が記されています。

西側諸国は日頃、人間の進歩発展が個人的および性的自由にかかっていると吹聴していますが、このように多くの資本家や有名人の行動は倫理的退廃とアイデンティティの危機を示しています。

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