東アジアで激化する米の新たな緊張扇動
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マルコ・ルビオ米国務長官
米政府が台湾問題に関する非公式な立場を変化させたことに、中国外務省報道官は「米が中国との関係を維持するためには『一つの中国』を堅持し、台湾の独立を支持してはならない」と警告しました。
【ParsToday国際】米国務省のウェブサイトに掲載された台湾に関する最新の「ファクトシート」には、以前このページに明記されていた「我々は台湾の独立を支持しない」という文言は記載されていません。
この文書では、台湾の国際機関への加盟に関しても、従来の「国家としての地位が必要とされない場合」といった条件が削除されたほか、台湾と中国の対立は「強制を伴わず、両国の市民らが受け入れられる方法で」解決されるべきであるという文が追加されています。
アメリカの従来の立場は?
米国の公式政策がこのように変化した一方で、トランプ大統領は台湾を守ると約束したバイデン前大統領とは違い、台湾防衛は明言せず、米国の半導体産業を窃取しているとして台湾を非難しています。
一方で、かねてから台湾の独立を強く支持するマルコ・ルビオ国務長官は、2020年代の終わりまでに中国が台湾を侵略する可能性があると警告していました。
ファクトシート承認
米国務省報道官はメディアに対し、同国の立場の変化について説明するとともに、「慣例に従い、台湾との非公式な関係について国民に周知するためにファクトシートを更新した」と述べました。同報道官はまた、米国として「一つの中国政策」を守っているとし、「一つの中国」の原則によれば、中華人民共和国と公式な関係を持つ国は中華民国たる台湾と公式な関係を持つ権利を持たないと強調しました。
今回のファクトシート更新後、台湾国防省は「台湾海峡は中国のものではない」と表明しました。
中国の外交的反応
これらの変化を受けて、中国外務省の林剣報道官は「米が台湾に対する立場の変更をしたことは、米国が『一つの中国』政策から本格的に後退したことを意味しており、両国関係と台湾海峡の安定をこれ以上損ねないよう、台湾独立への支援を停止すべきだ」と語りました。
台湾が軍事的反応示す
台湾国防省は17日の声明で、過去24時間に台湾周辺で中国海軍艦艇9隻と軍用機41機が航行する様子が確認されたと発表しました。今週に入ってからは米海軍艦船2隻も台湾海峡を通過しており、緊張が高まっています。
台湾は米国を含む国際社会の多くと非公式な関係を維持していますが、台湾を国家承認している国はわずかに留まっています。