米ロサンゼルスが全面的衝突の現場と化す
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アラブ圏の著名なアナリスト、アブドルバーリ・アトワン氏が、米カリフォルニア州の混乱した状況とデモ参加者の鎮圧を目的とした数千人の軍隊派遣というドナルド・トランプ米大統領の命令に言及し、こうした動向が米国における内戦の下地を作ることになる、との見解を示しました。
(last modified 2025-08-16T09:55:59+00:00 )
6月 11, 2025 16:46 Asia/Tokyo
  • 米ロサンゼルスで抗議者と警察の間で激しい衝突が発生
    米ロサンゼルスで抗議者と警察の間で激しい衝突が発生

アラブ圏の著名なアナリスト、アブドルバーリ・アトワン氏が、米カリフォルニア州の混乱した状況とデモ参加者の鎮圧を目的とした数千人の軍隊派遣というドナルド・トランプ米大統領の命令に言及し、こうした動向が米国における内戦の下地を作ることになる、との見解を示しました。

【ParsToday国際】アトワン氏は10日火曜の分析レポートで、米国内の情勢と同国カリフォルニア州ロサンゼルス市における抗議者と警察の激しい衝突に触れ、「トランプ大統領は、ロサンゼルス市に2000人の州兵を派遣し米国を警察国家に変貌させた大統領として、確実に歴史にその名を刻むだろう。トランプ氏は、主に中南米諸国出身の移民からロサンゼルスを解放する目的でロサンゼルスを襲撃した。トランプ氏の視点から見て、彼らの罪名とは、トランプ氏及びその政権が制定した移民取り締まり法に抗議し、平和的にデモを行う正当な権利である」と語っています。

また、「トランプ氏は、自らの友人かつ同盟者であり、師でもあるシオニスト政権イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と同じ轍を踏んでいる。ネタニヤフ首相は閣僚らと共に、ガザ地区に対して過剰な武力行使に訴えてきた。トランプ氏は、アメリカを大国にのし上げてきた法、そして人種差別的な傾向のない共存も全く尊重していない」と述べました。

さらに「偉大なるカリフォルニア州の大都市ロサンゼルスは今や戦場と化し、至る所に戦車が駐留し、兵士たちが商業地区を襲撃して移民を探し出し、非人道的で残虐な方法で投獄、そして強制送還している。トランプ氏はカリフォルニア州を憎んでいるが、それは人種差別的かつ政治的な理由によるものだ。なぜなら、カリフォルニア州はリベラルで左派的な州であり、住民は常に民主党に投票するからである。またこの州は民主党の主要支持基盤の一つであり、住民の大半を黒人や中南米・ヒスパニック系が占めている。カリフォルニア州知事は米民主党の人気者の一人であり、次の大統領選挙で勝利する可能性が高い」と述べました。

そして、「これらの人々はアメリカ市民であり、攻撃者はヨーロッパからやって来て、アメリカの先住民に対し犯罪をはたらいた白人の人種差別主義者そのものだ。これは、ネタニヤフ首相がガザ地区とヨルダン川西岸のパレスチナ人、そしてシリア、レバノン、イエメンに対して行っていることと酷似している。トランプ氏のような人種差別主義者の支配下にあるアメリカは最も独裁的かつ人種差別的、そして暴虐的だ。彼らはウクライナから西アジア、アフガニスタン、リビア、イエメンに至るまで、そして間もなく南アジアにも及ぶであろう、世界中のほとんどの戦争の舞台裏に控えている」としています。

加えて、「トランプ氏と彼を動かすシオニストマフィアのこうした政策は結果的に、間違いなくアメリカの崩壊と安全保障の不安定化を招き、そこで内戦の火ぶたを切ることになるだろう。そして、この道程における最初の大きな一歩が、ロサンゼルスに対するこの弾圧的な介入である」と語りました。

続けて、「カリフォルニアはそれ自体が一つの大陸であり、その経済規模は世界最大である。トランプ大統領と州兵、そして海兵隊によるカリフォルニアへの攻撃は、間違いなくカリフォルニアがアメリカ合衆国の連邦制から離脱し、独立を獲得し、後に世界をリードする超大国へと変貌を遂げる道を開くことになるだろう。また南隣のテキサス州も遅かれ早かれカリフォルニアと同じ道を辿る可能性は否定できない」と述べています。

アトワン氏は最後に、「何者にも隷属しない自由民なるカリフォルニア州民がトランプ大統領のアパルトヘイト政府に反抗している一方で、アラブ諸国の支配者たちは互いに先を争って、破綻したアメリカ経済を救済しようとトランプ大統領に数兆ドルもの資金を献上している」と結びました。

 

 


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