米国人ジャーナリスト:「イスラエルと米国による攻撃でイランの結束が強化」
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アメリカの作家でジャーナリストのスコット・アンダーソン(Scott Anderson)氏が、米国とシオニスト政権イスラエルによる対イラン攻撃が同国の国家主権を弱めることなく、逆に国内の結束、ナショナリズムの台頭、そして地域におけるイランの立場の強化にもつながったことを認めました。
(last modified 2025-08-13T09:33:03+00:00 )
8月 12, 2025 16:44 Asia/Tokyo
  • 米国の作家で、ベテラン戦場ジャーナリストのスコット・アンダーソン氏
    米国の作家で、ベテラン戦場ジャーナリストのスコット・アンダーソン氏

アメリカの作家でジャーナリストのスコット・アンダーソン(Scott Anderson)氏が、米国とシオニスト政権イスラエルによる対イラン攻撃が同国の国家主権を弱めることなく、逆に国内の結束、ナショナリズムの台頭、そして地域におけるイランの立場の強化にもつながったことを認めました。

ベテランの戦場ジャーナリストで作家でもあるアンダーソン氏は、シオニストとアメリカによる対イラン攻撃の影響、イスラム革命の形成方法、そしてイラン国民に対しアメリカが敵対している理由に言及し、「これらの攻撃は『イランの国家主権を転覆させる』というシオニストとアメリカの目的を達成できなかっただけでなく、前例のないナショナリズムと内部結束の波を生み出した」と述べています。

アンダーソン氏は米CNNの司会者兼専門家のファリード・ザカリヤー氏とのインタビューで、「1979年のイラン・イスラエム革命は宗教運動であると同時に反植民地主義運動でもあった。当時、シャー(イラン国王)はアメリカの従者として知られており、この認識がイスラム革命の形成と継続に重要な役割を果たした」と語りました。

また、最近のイランへの軍事攻撃の結果についても「米国とイスラエルによるイランの核施設への爆撃後、イラン国内に国民的結束の波が生まれた。これらの攻撃は、イラン国民が国旗の下に結集するきっかけとなった」と述べています。

【ParsToday国際】イラン学生イスナー通信によりますと、アンダーソン氏は先だっての対イラン侵略の最中におけるネタニヤフ・イスラエル首相の立場を批判し「ネタニヤフ首相がイランの政権交代について公言したことは、皮肉にもイラン政府にとって最大の贈り物となった。それは、そのような発言がイラン国民を反政府暴動へと駆り立てないだけでなく、逆に国民の結束を強めさせ、イスラエルの戦略の失敗を明らかにするものだからだ。イスラエルの行動は逆効果となった。イランの国家主権転覆というイスラエルの思惑とは裏腹に、イランのナショナリズムは今やかつてないほどの絶頂期に達している」とコメントしました。

そして、イランとアメリカの関係の歴史を振り返り「CIA米中央情報局が当時のイラン国王・シャーの復権に関与した1953年以来、シャーは常に『アメリカ国王』として知られていた。この明らかな依存関係は、イラン国内での国民の怒りと反植民地感情を強めることになった。シャーの過ちは、当時のジミー・カーター大統領に公に支持表明を繰り返し要請したことだった。だが、こうした中でそのような支持は抗議者に対するこれ以上ない最悪のメッセージだった」と語っています。

最後にアンダーソン氏は、イランにおける宗教とナショナリズムの結びつきという現象に言及し、「1979年のイスラム革命は、今日多くの国々で見られるような一種の宗教的ナショナリズムの火付け役となった。もしイラン政府が最近の攻撃を対イスラム攻撃として提示できれば、この機会を利用して、地域における自らの合法性と影響力を強化できる」と結びました。
 

 


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