フランス|女性殺害が11%増加、マクロン氏は過去60年間で「最悪の大統領」
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マクロン氏は過去60年間で「最悪の大統領」
マクロン仏現大統領の補佐官を務めたアラン・ミンク氏が、マクロン氏を1958年の第五共和政樹立以来60年以上で「最悪の」フランス大統領だとしました。
政治に特化したアメリカのニュースメディア・ポリティコは、エマニュエル・マクロン仏大統領の元顧問で実業家のアラン・ミンク氏の今月6日の談話として「マクロン氏は政権掌握時よりもはるかに悪い状況で国を去ろうとしている。彼は、フランスをおそらく恒久的な政情不安定に陥れている」と報じています。
【ParsToday国際】ミンク氏はマクロン氏をフランスの政情不安の元凶だとし、「次期大統領選挙で勝利し、議会で過半数を獲得できるのは右派政党のRN『国民連合』のみだ」との見解を示しました。
この点に関して、先週発表された世論調査会社エラベによる調査の結果からは、フランスで大統領選挙が行われた場合、極右政党「国民連合」が35%の得票率で勝利するだろうとの予測が示されています。世論調査の結果によると、国民連合のジョルダン・バルデラ党首が4位上昇して35%に、中道右派政党のエドゥアール・フィリップ元首相の支持率は5位下落して15.5%となっています。またこの2人に続いて「不服従のフランス」党のジャン=リュック・メランション氏と社会党のラファエル・グリュックスマン氏がつけています。
国際政治
、国際政治の分野では、マクロン大統領が11年ぶりにメキシコを訪問した今月8日、フランスとメキシコは経済・文化協力と戦略的同盟の拡大で合意しました。マクロン大統領によると、メキシコで事業を展開する700社のフランス企業は、特に航空宇宙分野において、引き続き投資と雇用創出を継続するということです。メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領も「我が国とフランスの外交関係樹立200周年にあたる2026年にメキシコとEU欧州連合間のFTA自由貿易協定を延長されることは、経済協力の新たな機会を生み出す」と指摘しました。米国との関税戦争が激化する中、メキシコ政府が欧州との貿易関係強化に取り組んでいることは注目すべきものです。
経済
経済面では、ルノーのファブリス・カンボリブが先週、「南米で自動車を共同生産・販売するための提携を模索するため、中国の奇瑞汽車(Chery)を含む複数の自動車メーカーと協議を進めている」と明らかにしました。奇瑞汽車は、南米コロンビアにあるルノーの工場でガソリン車を生産する計画です。生産された車両の大部分はルノーブランドで販売されますが、一部は奇瑞ブランドでも販売されます。また、ルノーのアルゼンチン工場では、奇瑞汽車が新型プラグインハイブリッド・ピックアップトラックへの投資を検討しており、ルノーはこのプロジェクトの主要販売代理担当となる予定です。
その他のニュース
最近メディアの見出しを賑わせたもう1つのニュースは、フランス政府が発表した2024年における国内の女性殺害率に関する最新の公式統計です。この統計によれば、この現象は11%増加すると予想されています。しかし、この憂うべき現象で最も注目を集めたのは、70歳以上の被害者が大幅に増加していることです。ニュースサイト「francebleu」は「2024年には、フランス国内で夫婦間での403件の殺人未遂事件が届け出があり、その結果、107人の女性が殺害された。被害者の4分の1は70歳以上の女性だったと報じています。またこの報道によれば、殺害された女性の47%は、死亡前にパートナーからの暴力行為を受けたと報告しています。さらにこれらのケースのほとんどで正式な告訴もなされており、即ち加害者の3分の1以上は、暴力行為によって既に司法機関に周知されていたということです。

