アメリカの大学が留学生にとって魅力的ではなくなった原因とは?
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なぜ米国の大学は留学生にとってもはや魅力的ではなくなったのか?
ある報告によりますと、米国の大学への外国人留学生の新規入学者数が2024年秋から2025年秋の間に17%減少したことが明らかになりました。
アメリカの時事解説雑誌・US Newsは分析記事において「IIE米国国際教育研究所の報告によれば、米国の大学における留学生の入学者数は減少している」と報じています。
【ParsToday国際】2024年秋から2025年秋にかけて米国の大学に入学した留学生の数は17%減少する見込みで、NAFSA全米国際教育者協会の推計によれば、これは約11億ドルの収益と約2万3000人の雇用機会の損失に相当するということです。
教育課程ごとに見ると、4年制大学の学部生は2%増加したものの、大学院入学者数は12%、非学位プログラムへの入学者数は17%減少しました。
これについて、IIE研究所の研究・評価責任者であるミルカ・マーテル(Mirka Martel)氏は、「この報告書は秋学期開始時点での約825の教育機関の状況を示す初期のスナップショットでしかなく、完全なデータはIIEの報告サイト『Open Doors Report on International Educational Exchange2026』で公表される予定である」と述べました。
IIEのデータによれば、この傾向が生じている最も重要な理由は査証の問題や渡航制限、そして特定国籍の学生の入国に関する米国政府の決定です。これらの影響の一例は米カリフォルニア州サンディエゴ州立大学で見られ、実際に同大学の留学生数は2024年秋学期の957人から2025年秋学期には889人に減少しました。
一部の米国の大学は国内の入学者数を増やし、その分ウェイティングリストをさらに長いものにしています。また、70%以上の大学が入学許可を得た学生に対し、2026年春までの入学延期を認めています。さらに、一部の大学は、学生誘致のためにオンライン教育プログラムなどを活用しています。
専門家は、留学生数の減少は米国の高等教育にとって新たな課題であると指摘しています。また、こうした傾向は大学の資金、国際的な学術提携、そして米国の高等教育システムの国際的な地位に悪影響を及ぼす可能性があります。

