米政府内の明らかな矛盾:イラン核開発計画に対する非難から平和性の承認へ
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ドナルド・トランプ米国大統領
ドナルド・トランプ米大統領が核に関してイランへの非難を繰り返し、反イラン的なムード創出へのさらなる工作に熱を上げています。
【ParsTodayイラン国際】トランプ米大統領はまたもや矛盾した主張と発言を繰り返し、「イランは私以上に合意を望んでいる」と主張しました。トランプ氏はニュースキャスターとの会談で「イランは私以上に合意を望んでいるが、彼らは核兵器を製造しないという『魔法の言葉』を言おうとしない」と語っています。さらに、「極めて重要な交渉はあす26日木曜、スイス・ジュネーブで行われる。イランは合意を切望しているが、『自分たちは核兵器を製造しない』という文言が言えない」と述べました。
トランプ大統領は24日火曜、米国連邦議会での一般教書演説で外交を最優先する姿勢を示し、「私はイランが核兵器を持つことを決して許さない」と発言しました。さらにイランを非難し、「私は外交を最優先するが、(イランが)核兵器を持つことは決して許さない」と主張しています。
トランプ大統領はイラン周辺に大規模な軍装備を配備しイランを度々脅迫しているものの、イランの驚くべき安定性と抵抗に直面している現在、特に現在の間接交渉が決裂した場合に予想される軍事行動を起こすための反イラン的ムードを創出すべく、特にイランが核兵器獲得を狙っているという虚偽の非難を繰り返すようになったとみられます。
重要なことは、この問題に関する米国の立場とは明らかに矛盾する形で、米国情報機関が、ドナルド・トランプ大統領をはじめとする米国高官による度重なる非難とは逆に、イランが核兵器を開発していないと認めたことです。2025年3月25日に発表されたイラン関連の報告書において、トゥルシ・ギャバード(Tulsi Gabbard)米国国家情報長官は「米国情報機関は、イランが核兵器を開発していないと引き続き確信している」と表明していました。
米国はシオニスト政権イスラエル、そして欧州トロイカ(英独仏)と共に長年にわたり、証拠を提示しないまま軍事目的の核開発計画を保有しているとしてイランを非難し、この口実の下でイランに対し広範な政治・制裁措置を実施してきました。しかし、イランは核兵器獲得の意向はないと断固として否定し、NPT核兵器不拡散条約を遵守している旨を強調しています。
イランはまた、西側諸国がJCPOA包括的共同行動計画(通称;対イラン核合意)に基づく義務、特に制裁解除を遵守しなかったことへの報復として、60%濃度でのウラン濃縮を行ったと発表しました。
イランは、自国の核開発計画が完全に平和目的であり、国のエネルギーおよび医療面のニーズの確保を目的としていることを繰り返し強調してきました。「イランが核兵器の獲得を狙っている」という西側諸国による根拠のない非難とは逆に、イランは発電、医療、農業など、様々な分野で平和目的による核技術を幅広く活用してきました。イランでは特に、国内における将来の電力需要を考慮し、原子力発電所による発電が検討されてきています。
イランの核政策はその性質上、明確かつ明白に平和目的にそっており、NPTに基づくイランの法的義務、そして大量破壊兵器の一切禁止というイランが深く信奉する戦略的防衛ドクトリンに根ざしらものです。この政策は、イラン最高権力者たるイスラム革命最高指導者ハーメネイー師によって常に強調され、再確認されてきました。
この点に関して注目すべきもう1つの問題は、イランの平和的核開発計画に対するアメリカの度重なる脅迫が、二国間の政治紛争や安全保障上の紛争の域を超え、今や国際機関や国際的な核不拡散体制の信頼性に深刻な影響を及ぼしていることです。こうした脅迫は国家間の信頼関係を揺るがすと共に、正当かつ合法的な核活動に対する政治的圧力の常態化という危険な傾向を徐々に生み出しています。こうした傾向は、国際体制の法的・倫理的基盤を揺るがす可能性があります。
イランの核開発計画はNPTの対象であり、IAEA国際原子力機関の監督下にあります。イランはこれまでに繰り返し、発電、医療、農業といった分野における原子力の平和利用を表明してきました。しかし、米国とその同盟国は、これらの活動を潜在的な脅威とみなし、政治的・経済的手段を用いてイランの科学技術開発の道を制限しようとしています。こうしたアプローチは、各国が原子力の平和利用権を持つという基本原則に疑問を投げかけるものです。
こうした中、トランプ大統領の新たな対イラン非難は、圧力の強化及び、イランに対する米軍攻撃の可能性を含む敵対行動の正当化を目的としていると言えるでしょう。

