アラブ人アナリスト:「なぜイランはトランプ大統領に戦争の泥沼脱出のための『救いの手』を差し伸べないのか?」
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アラブ圏の著名なアナリスト、アブドルバーリ・アトワン氏
アラブ圏の著名な国際情勢アナリストが、イランをめぐり自ら招いたトランプ米国大統領の苦境について、「トランプ氏とその指導部が犯した最大の過ちは歴史と地理に対する無知であり、それは彼らの弱さ、臆病さ、そして戦争への再突入への恐怖を露呈した」と語りました。
【ParsToday国際】アラブ世界の著名なアナリスト、アブドゥルバーリ・アトワン氏は、英国ロンドンを拠点とするアラビア語のニュースサイト・ライアルヨウムに掲載された27日月曜付けの記事において、「なぜイランはトランプ氏に戦争の泥沼から抜け出すための『救いの手』を与えないのか?トランプ氏の失脚が間近であることを裏付ける6つの指標とは何か?そして、この危険な結末を招いた彼の最大の過ちとは何か?」という疑問への回答を示しています。
アトワン氏は「米国とシオニスト政権イスラエルの対イラン攻撃の最前線における、脆弱な平穏の観察により理解できるのは、ドナルド・トランプ米大統領が、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とその政権によって引きずり込まれた戦争の泥沼から、何としても、そして可及的速やかに脱出したいと考えているということだ」との見解を示しました。
また、次のように述べています;
「このことの最も顕著な側面は、戦争の長期化及び、それに伴う人的・経済的損失の拡大である。この仮説を裏付ける重要な複数の点が存在する:
まず、イラン代表団がパキスタン首都イスラマバードでの第1回協議で21時間に及ぶ交渉の後も核に関する立場を維持し、武力行使を示唆しての脅迫の下では交渉しないと強調したことを受け、トランプ大統領は一時的ながらも、脅迫的な物言い、特に地獄を作り出し、すべての発電所を破壊し、イランを石器時代に戻すという脅迫から距離を置いた。
第2に、ホワイトハウスはイランのアッバース・アラーグチー外相のイスラマバード訪問を待っており、アラーグチー外相が協議、そして米国代表団との会談のために訪れたと信じて、スティーブ・ウィトコフ大統領特使および、トランプ氏の娘婿ジャレッド・クシュナー氏に対しイスラマバード行きを命じた。しかし、アラーグチー外相が今回の訪問はパキスタン、オマーン、ロシアが含まれ、交渉とは全く無関係だと強調したため、ホワイトハウスはひどく失望した。
第3の点として、トランプ氏はイラン指導部内の分裂について、うんざりするようなレトリックの繰り返しを止め、誰を相手に話すべきか分からないなどと主張した。強硬派と穏健派という2つの陣営が存在するなどという話は、アメリカの空想でしかなかった。
第4の点としては、協議は様々な理由で中断されたが、その最大の理由は、イランが核問題に関する立場から一切後退しなかったことである。その立場には、ウラン濃縮の権利、そして米国や他の国への60%濃縮ウランの引き渡しに反対し、イラン国内に保管することなどが含まれる。
5番目の点として、イランはアメリカの傲慢さと脅迫に対し、文言ではなく行動で応じている。イランはアメリカによる自国の港湾封鎖に対し、直ちにホルモズ海峡を封鎖し、この封鎖が解除されるべきだと表明した。
そして6番目の点として、トランプ大統領はイランからの直接的または間接的な要請なしで、一方的に2週間の停戦を延長した。一方、イランは敵対行為の再開に備えて軍事面での準備を整えていた。
こうした事態によりトランプ大統領は不安に陥り、それにより軍関係者との間に亀裂が生じた。その結果、海軍長官、統合参謀本部議長、テロ対策とその広範な影響への対応を担当する情報機関の責任者など、5人の幹部の解任をまねいた。こうして、内部亀裂はイランではなく、米軍指導部を揺るがすことになった」
アトワン氏は最後に「イランは急いでいない。米国政府とは違い、イランは自国の領土、国家主権、尊厳を、米国とイスラエルの侵略から防衛している。米国とイスラエルの侵略は、イランを打ち負かすことも屈服させることも、今回で3度目の失敗に終わった」と結びました。
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