トランプ大統領が脅迫と合意の狭間で揺れru理由とは?
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米CNNが「米国政府はイランの核問題に直面して混乱している」と報じました。
(last modified 2026-05-30T20:25:18+00:00 )
May 31, 2026 05:21 Asia/Tokyo
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ドナルド・トランプ米合衆国大統領
    ドナルド・トランプ米合衆国大統領

米CNNが「米国政府はイランの核問題に直面して混乱している」と報じました。

ドナルド・トランプ米大統領は、ここ数週間でイランの濃縮ウラン貯蔵の処遇について、立場を何度も変更しています。ある時は「どうでもよい」として、衛星監視で十分だと主張したかと思えば、米国への移送を口にしたり、はたまた埋没案を提起し、最終的には解体または撤去を強く主張したりと、大揺れに揺れています。こうした矛盾ぶりは、トランプ氏の予測不可能な性格だけに起因するものではありません。

【ParsToday国際】アメリカの混乱ぶりは何よりもまず、イランとの40日間戦争後におけるアメリカの戦略的行き詰まりを反映しています。この戦争は、ホワイトハウスとシオニスト政権イスラエル政府の当初の計算とは裏腹に、イランの抑止力の崩壊はおろか、同国の戦略的構造を混乱させることも、さらにはイランにアメリカの最大限の要求を呑ませることもできていない有様です。

トランプ氏とその側近らは、対イラン軍事侵攻での主要目標は達成できなかったものの、軍事、経済、心理的な圧力の組み合わせにより、イランに危機終結に向けた大きな譲歩を強要できると信じていました。その譲歩内容には、より厳格な核規制、ミサイル開発計画の抑制、さらには地域におけるイランの役割の再定義などが含まれています。

しかし、現場で起きたことは全く異なる様相を示しました。イランは軍事力とインフラを維持したのみならず、地域の米軍基地を攻撃し、国内の結束を維持して、いかなる戦争もアメリカの当初の想定をはるかに超えるコストがかかるというメッセージを発信したのです。

ここへきて、トランプ大統領は無力感に苛まれています。イランを迅速に封じ込めるというスローガンを掲げて戦争を始めた以上、アメリカ大統領は自国民に加えて、地域の自らの同盟国に対し、目に見える成果を示す必要があります。こうした状況における象徴的な存在となっているのが、イランの濃縮ウラン問題です。ホワイトハウスはしきりに、これを「イランから得た譲歩」として誇示しようとしていますが、現場の現実と技術的な制約により、トランプ大統領は手足を縛られた格好となっています。

長年にわたる制裁、核科学者や政治エリートの暗殺、妨害工作、そして政治的圧力に見舞われながらも、イランは核に関する知識を維持した上に、独自の技術サイクルを安定させることにも成功しました。ウラン埋蔵量の一部が転用あるいは制限されても、技術ノウハウ、人材、そして核開発計画の迅速な再構築能力は維持されると見られます。こうした状況から、米国の安全保障関係者の一部は、イランの見世物的・プロパガンダ的なアプローチに懐疑的な見方を示しています。

イランの濃縮ウランの運命に関するトランプ氏の矛盾した立場も、こうした焦りによるものです。「物質は問題ではない」と言う際には、彼は実際には技術的な現実を指しています。それは、ウランを保有しているからといって、必ずしも即座に核兵器を製造できるとは限らず、情報機関や衛星による監視で動向を把握できることが理由です。しかし、ウランの移送や廃棄について語る際には、トランプ氏は象徴的な勝利を収めたいという政治的な欲求に駆られています。この二律背反は、米国政府内部における深刻な分裂をも物語っています。

アメリカのマルコ・ルビオ国務長官やスコット・ベッセント財務長官といったトランプ陣営の一部は、圧力と最大限の譲歩という政策を堅持し続けています。彼らは、ウラン備蓄の引き渡し要求を撤回すれば、戦後のアメリカの敗北を意味すると考えているのです。その一方で、より客観視する傾向にもあり、戦後のイランが戦前のイランとは異なり、一方的に押し付けられた条件を呑むほど弱い立場にはないことも認識しているのです。

さらに重要な点として、米国が現在、地政学的な制約に直面していることが指摘されます。アメリカは現在、中国やロシアとの同時競争に巻き込まれており、そもそも西アジアで新たな消耗戦に突入する余裕は毛頭ありません。加えて、米国の戦略的記憶には、今なおイラクとアフガニスタンでの苦い経験が鮮明に残っています。イランとの紛争をエスカレートさせようとすれば、米国とその同盟国にとって予測不可能な経済的・安全保障上の代償を強いられかねません。こうした理由から、CNNが「混乱」と称するものは、実際にはより深刻な危機の兆候、すなわち、アメリカが軍事的優位性を政治的利益に転換できていないことを物語っているのです。

トランプ氏は40日間にわたる戦争の挙句、イランを戦略的に撤退させることはおろか、戦後合意の明確な枠組みを示すことさえもできていません。その彼は今、2つの選択肢の間の板挟みになっています。1つは、アメリカの当初の期待には及ばないであろう現実的な合意、もう1つは、外交上の新たな挫折につながりうる圧力の続行です。こうした観点から見ると、イラン核問題におけるトランプ大統領の優柔不断ぶりは決して政治的な不協和ではなく、アメリカの地政学的野心とイランの実力という現実との間のギャップを反映していると言えるでしょう。

アメリカは依然として「勝利」として提示できる合意を模索していますが、ここで問題が存在します。それは、戦後のイランが、持続不可能な合意のために自国の安全保障と戦略的能力を犠牲にすることをこれまで以上に拒否していることなのです。

 


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