フランス大統領選挙、マクロン氏の勝利
フランス大統領選挙で、無所属のマクロン氏が、極右政党のルペン氏を破り、新大統領に選出されました。マクロン氏の得票率は65.1%、ルペン氏は34.9%でした。これにより、フランス史上最も若い39歳の大統領が誕生しました。 マクロン氏
ヨーロッパ問題の専門家であるIRIB国際放送のミールターヘル氏は、次のように語っています。
「フランスの政界での闘争の末、ついに新大統領が選出された。彼はこれまでの伝統に反し、フランスの2大政党のいずれにも属していない。このことは、フランスの人々が新たな政治グループや人物に望みを託し、中道の右派や左派の政党への希望を失っていることを示している」
決選投票の前に行われた世論調査は、マクロン氏が60%以上の支持率を集め、極右政党のルペン氏に勝利する確率が高いことを示していました。マクロン氏の勝利は、彼が中道右派、左派の支持を受けていたことに注目すると、それほど予想外のことではありません。それと同時に、ルペン氏が勝利した場合の結果に関するフランスの高官や政治家の警告の繰り返しも、マクロン氏への支持の増加と無関係ではありませんでした。マクロン氏の勝利は、EUへの支持と、国内外におけるフランスの現在の方針への支持を象徴するものだと言えるでしょう。こうしたことから、フランスの次期政権も、現在の政府の方針をおおむね継承すると予想することができます。特に、マクロン氏は2014年まで、社会党政権下で経済大臣を務めました。マクロン氏は、外交政策においても、現在の流れを続けようとしており、EUを強く支持しています。一方でルペン氏は、過激なナショナリストとして、フランスのEU離脱を訴えていました。とはいえ、マクロン氏は、EUの根本的な一部の改革を望んでもいます。この問題は、現在、EUの高官ですら、この組織の存続のために不可欠であることを認めています。マクロン氏はまた、ヨーロッパ最大の軍事同盟であるNATO北大西洋条約機構でのフランスの積極的な活動の継続を支持しています。この中で、マクロン氏は、NATOが打ち出している軍事費のGDP比2%の達成を強調しています。
明らかに、マクロン氏の勝利は、アメリカのトランプ大統領にとって喜ばしいことではありません。トランプ大統領は、ルペン氏を支持していました。これに対し、EUの首脳陣や加盟国、特にドイツのメルケル首相にとって、マクロン氏の勝利は希望の持てる喜ばしい結果でした。彼らは決選投票の前に、マクロン氏への支持を表明していました。現在、ヨーロッパの政府関係者は、マクロン政権の間は、フランスがEUに留まることが保障されています。
オーストラリアの資産有用会社AMPキャピタルのアナリスト、シェーン・オリバー氏は、次のように語っています。
「マクロン氏の政策は、EUとユーロ圏を強化し、自由市場を維持するものである。同時に彼は、労働市場の規制の排除、減税、経済への政府の介入の縮小による改革的な経済政策を打ち出している。これはユーロ圏やフランス経済にとってよい知らせと見なすことができる」
こうした中、国内に関しても、マクロン氏の経済、社会、安全保障政策に注目すると、新たな変化を期待すべきでしょう。マクロン氏は経済大臣を勤めた経歴があり、自由市場経済の支持者で、彼の計画のひとつは、GDP比3%までの財政赤字削減という欧州委員会の要請を実現することです。社会問題についても、フランスの現在の最大の問題である失業対策は、新大統領が取り組むべき最大の問題になるでしょう。オランド元大統領は、この問題に関して具体的な成果を挙げることができませんでした。また、難民問題も大きな問題ですが、マクロン氏はこの問題に関して、ヨーロッパの政策に追従し、EUやドイツと協力を行うことを明らかにしています。
また、安全保障問題に関して、フランスの最大の問題は、テロの脅威が続いていることです。これにより、テロ対策は、フランスのマクロン新政権の優先事項のひとつとなっています。この問題に関するマクロン氏の計画は、主に構造面のものとなっています。その計画には、治安部隊、特に警察部隊を強化し、テロ対策に関する情報部隊と治安部隊の連携を図るために、大統領府直属の部隊を結成することがあります。同時にマクロン氏は、国境管理を強く訴えたルペン氏とは異なり、開放的な政策の継続と、シェンゲン協定の維持を強調しています。