欧米諸国で深刻化する難民問題
ミールターヘル解説員 スロベニアのツェラル首相が、EUによる難民危機の打開のための共通の解決策を早急に見出すよう求めました。
ツェラル首相は22日金曜、「EU圏内での難民危機の打開を加速化することで、EU加盟国間の対立を阻止できる」と語りました。また、「難民の状況は制御できなくなっており、これはもはや人道的な状況、そして難民支援とは関係がない」と述べています。
複数の報告によりますと、昨年10月にハンガリーとスロベニアの国境が開放されて以来、41万1000人以上の難民がスロベニアに流入し、そのうちほぼ全員が、その後オーストリアやドイツなどのEU圏内の国へと向かっています。
チェコのソボトカ首相も、「EU加盟国は、大勢の難民に対処するために、多くの制限を必要としている」と語りました。ソボトカ首相はまた、チェコ・プラハでイギリスのキャメロン首相と共同記者会見を行い、「ヨーロッパに押し寄せる難民に対処するための選択肢の1つは、EUの各加盟国に緊急停止するためのブレーキをかける権限を委ね、これらの国の福祉制度が過剰に圧迫される場合には、この権限を行使できるようにすることだ」と述べています。さらに、以前に提案していた4年間にわたる難民への福利支援手当ての支払いの制限を強調し、「難民危機による圧力に対処するためのあらゆる手段を支持する」としました。
また、イタリアのレンツィ首相も22日、難民危機とテロの脅威を理由としたシェンゲン協定を含む、ヨーロッパ諸国間の協定が危機に陥ることへの懸念を示し、「シェンゲン協定の崩壊では、ヨーロッパ諸国に対するテロの脅威を解消することはできない」と語っています。また、「昨年11月のフランス・パリでのテロ事件の実行犯の一部は、ヨーロッパで成長したものだ」と述べました。
国際移住機関は22日、「今年に入ってから3週間で、およそ3万6899人の難民がヨーロッパに流入した」と発表しています。また、これ以前には、ヨーロッパへの難民の流入が続けば、今年ギリシャに押し寄せる難民の数は、昨年の85万3650人を上回るだろう」と表明しています。
アメリカでも、難民の受け入れに対する反対が強まっており、同国の50州のうち30州がシリア難民の受け入れに反対しています。これらの州の州知事は、「シリア難民とともにテロリストがアメリカに入国する可能性があるため、シリア難民の受け入れに反対する」としています。アメリカ国務省は、昨年9月のはじめに、2016年の10月までに1万人のシリア難民を受け入れると発表していました。アメリカのケリー国務長官はこれ以前に、「アメリカは、全世界からさらに1万5000人の難民を受け入れる」と表明しています。