マーシャル諸島が核保有国を提訴
(last modified Thu, 10 Mar 2016 12:53:35 GMT )
3月 10, 2016 21:53 Asia/Tokyo
  • マーシャル諸島が核保有国を提訴

アメリカの核実験による被害を受けたマーシャル諸島が、核兵器保有国とイスラエルをオランダ・ハーグの国際司法裁判所に提訴しました。

イギリスの新聞ガーディアンによりますと、太平洋に浮かぶ島国、マーシャル諸島共和国は核兵器保有国を提訴しました。

マーシャル諸島は、ハーグの国際司法裁判所で、アメリカが1946年から58年に行った核実験による被害や影響について説明すると語っています。

マーシャル諸島は最初、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国、インド、パキスタン、北朝鮮、さらにシオニスト政権イスラエルに対する訴状を提出していましたが、現在、訴訟が行われるのは、イギリス、インド、パキスタンの3カ国のみであり、残りの5カ国とイスラエルは訴訟に応じていません。

マーシャル諸島は、太平洋に浮かぶ島々から成る国で、面積は181平方キロメートルです。

この国は1946年から58年の間、アメリカをはじめとする各国の核実験の舞台となりました。

アメリカ政府だけで、マーシャル諸島で67の核実験を行っています。アメリカはさらに1952年、マーシャル諸島のエルゲラップ島で、史上初の水爆実験を実施し、これによりこの島は消滅しました。

これらの核実験は、島の住民に多くの影響を及ぼし、数千人が死亡しました。アメリカ原子力委委員会は1956年、マーシャル諸島を世界で最も放射能に汚染された国としていました。