バングラデシュで、ロヒンギャ族の難民の間に複数の病気が蔓延
12月 16, 2017 19:03 Asia/Tokyo
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ロヒンギャ族のイスラム教徒
情報筋が、バングラデシュの難民キャンプで、ミャンマーのロヒンギャ族難民の間に、複数の病気が蔓延していることを明らかにしました。
イルナー通信によりますと、バングラデシュ政府は、同国の国境地帯にあるコックス・バザールにおいて、ロヒンギャ族の難民の間での病気の蔓延に対抗するため、国連やWHO・世界保健機関の協力を得て、ジフテリアなど予防が可能な伝染病への対策として、生後6ヶ月から6歳までのロヒンギャ族の子供に対する予防接種に乗り出しています。
この報告によりますと、ロヒンギャ族の難民の間では、複数の病気が蔓延しているということです。

WHOが発表したデータによりますと、今年の11月12日から12月11日までの間に、ロヒンギャ族の難民キャンプでは、721件以上にわたるジフテリアへの感染例と、この病気による9件の死亡例が報告されているということです。
ミャンマー西部ラカイン州では、今年の8月25日からロヒンギャ族のイスラム教徒に対する政府軍の攻撃が開始されており、この攻撃で現在までにすでに6000人以上が死亡したほか、8000人が負傷、80万人以上がバングラデシュに避難しています。

国連の関係者は、ミャンマーでのロヒンギャ族のイスラム教徒に対する政府軍の軍事作戦を、民族浄化であるとしています。
さらに、国連人権理事会もこれ以前に決議を採択し、ミャンマー政府に対してロシンギャ族のイスラム教徒への暴力を止めるよう求めています。
ミャンマーでは、ロヒンギャ族のイスラム教徒は長年にわたり、基本的な人権や社会的な権利を剥奪されており、劣悪な状態に置かれています。
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