アメリカ、ベイトルモガッダスに関する安保理の決議に拒否権を行使
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アメリカ、ベイトルモガッダスに関する安保理の決議に拒否権を行使
国連安保理で、エジプトが提案した、ベイトルモガッダス・エルサレムに関する決議案に14カ国が賛成票を投じたにも拘わらず、アメリカが拒否権を行使しました。
安保理の理事国15カ国のうち、14カ国は、18日月曜、ベイトルモガッダスをシオニスト政権イスラエルの首都に認定するとしたトランプ大統領の決定に反対しました。

この決議案では、「聖地ベイトルモガッダスの人口構成や状況、アイデンティティを変更するための、あらゆる決定や行動に法的な効力はなく、国連の決議に従って破棄されるべきだ」とされています。
この決議案はまた、すべての国に対し、安保理の決議に従い、ベイトルモガッダスにおける自国の領事館や大使館、外交代表部の設置を控え、安保理の決議を守ると共に、それに反する行動を行わないよう求めています。

イランのホシュルー国連大使は、アメリカによるこの決議案への拒否権行使は、アメリカが、シオニスト政権の占領と侵略を支持していることの明らかな例だとしました。
イラン外務省のガーセミー報道官は、18日、エジプトの決議案にアメリカが拒否権を行使したことを非難し、それは、パレスチナ人の権利を踏みにじるもので、世界の平和と安全に反しているとしました。

ガーセミー報道官は、ベイトルモガッダスをシオニスト政権の首都に認定したアメリカの行動は、国際的な決議への明らかな違反だと改めて強調し、国際機関やすべての国に対し、世界の平和と安全を維持するために、アメリカによるこの敵対的な行動の実現を妨げるよう求めました。
地域や世界の大規模な反対をよそに、トランプ大統領は今月6日、ベイトルモガッダスをイスラエルの首都に認定すると宣言しました。
トランプ大統領はまた、アメリカ大使館をテルアビブからベイトルモガッダスに移転するよう、国務省に要請しました。

ベイトルモガッダスは、1967年からイスラエルに占領されています。
ベイトルモガッダスには、イスラム教徒の最初の礼拝の方向・キブラであるアクサーモスクがあり、イスラムの3大聖地のひとつとして、イスラム教徒にとって特別な重要性を有しています。