国連特別報告者、「ロヒンギャ族に対する犯罪は、大量殺戮」
(last modified Tue, 13 Mar 2018 11:40:49 GMT )
3月 13, 2018 20:40 Asia/Tokyo
  • リー特別報告者
    リー特別報告者

ミャンマーの人権問題を担当する李亮喜国連特別報告者が、「ミャンマーのロヒンギャ族の弾圧は、大量殺戮であり、その責任はミャンマー政府にある」と語りました。

フランス通信によりますと、リー特別報告者は12日月曜、スイス・ジュネーブでの国連人権理事会の会合で、「ロヒンギャ族のイスラム教徒に対して行われている犯罪は大量虐殺を示しており、その直接的な責任はミャンマー政府にあると考える」と述べました。

また、ロヒンギャ族の焼殺といった大規模な殺害に関する報告書に触れ、これまで、この犯罪の発生現場の視察に関する要請は注目されていない」としました。

さらに、「ミャンマー政府は、こうした犯罪を停止、あるいは非難しなかったと共に、それを阻止するために介入しなかったことから、責任を問われるべきだ」と語りました。

リー特別報告者はまた、「昨年の8月から現在までに、ロヒンギャ族の居住する少なくとも319の村落が破壊され、およそ70万人がミャンマー西部ラカイン州から隣国のバングラデシュに避難した」と述べています。

 

ロヒンギャ族のイスラム教徒

 

ミャンマーでのロヒンギャ族のイスラム教徒に対する暴力は、昨年の8月末から始まりました。

国連のゼイド人権高等弁務官は先週、ロヒンギャ族に対する犯罪に関して調査するため、新たな国際委員会の結成を要請しました。

ミャンマーのアウンサン・スーチー国家最高顧問は、ロヒンギャ族を支援しなかったことにより、国際社会から強く批判されています。

これまでの統計によれば、昨年8月25日にラカイン州で始まった、ミャンマー政府軍と過激派仏教徒による、ロヒンギャ族のイスラム教徒への攻撃により、6000人以上のイスラム教徒が死亡、8000人が負傷したほか、およそ100万人が身の危険を恐れて隣国のバングラデシュに避難しています。