サウジアラビアに原油増産を求めるアメリカの圧力
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アメリカが、最近、イラン産原油の禁輸を真剣に追求しています。
(last modified 2025-10-27T01:35:03+00:00 )
7月 01, 2018 14:35 Asia/Tokyo
  • アメリカ大統領のサウジアラビアでの「剣の舞」
    アメリカ大統領のサウジアラビアでの「剣の舞」

アメリカが、最近、イラン産原油の禁輸を真剣に追求しています。

アメリカ国務省は、先週、世界中に代表を派遣し、イラン産原油の顧客を自分たちに同調させ、イランからの原油の輸入停止に同意させようとしました。

アメリカのトランプ大統領は、30日土曜、ツイッターで、「サウジアラビアのサルマン国王は、イランとベネズエラの原油輸出の減少を補うための、200万バレル増産の要請に同意した」としました。アメリカのペリー・エネルギー長官は、先週、干渉的な発言の中で、先のOPEC石油輸出国機構の総会で決定されたOPECの増産は十分ではないとしました。これを受け、サウジアラビアが来月、100万バレルを増産することを明らかにしました。

石油掘削施設

 

こうした中、一部の専門家は、アメリカが、少なくとも短期間のうちには、イラン産原油の輸出をゼロにするという目的を達成することはないだろうとしています。なぜなら、アメリカの同盟国でさえ、トランプ大統領の核合意からの離脱と対イラン制裁の復活に不満を抱いているからです。恐らく、そのために、アメリカエネルギー省に近い筋は、「アメリカは、イラン産原油の購入国に対して、それぞれに応じた条件を検討しており、一部の国には、イラン産原油の段階的な輸入停止を許可する可能性がある」と語っています。

どうやらアメリカは、このような行動によって、2つの目的を考えているようです。

一つ目の目的は、イランに原油の輸出をさせないことであり、そのための準備を整えています。ミシガン大学の歴史学の教授であるホアン・コール氏は次のように語っています。

 

「イランが抱える経済問題にも拘わらず、恐らく、イランの発展の輝かしい点を目にすることになるだろう。そして西側のメディアがそれを認めることはない」

アメリカの二つ目の目的は、サウジアラビアの能力を考えずに、この国に能力以上の増産に向けて圧力をかけることです。サウジアラビアは数年前にも、このような政治ゲームに参加し、増産によって、石油市場をコントロールしようとしました。しかし、それが続くことはありませんでした。サウジアラビアの最大の生産量は日量1200万バレルですが、この国はこれまで、それを試したことはありません。

需要を上回る供給によって、石油市場で原油価格が下落したことで、サウジアラビアの経済は大きなダメージを蒙りました。サウジアラビアは結局、1000億ドル以上の財政赤字を抱え、石油市場に安定を戻すために、増産を停止せざるを得なくなりました。

サウジアラビアの石油施設

 

こうした事実から、イラン産原油の輸入を11月までに停止させるためのアメリカの圧力は、世界のエネルギー市場への圧力の拡大に関する数々の憶測を招いています。

アメリカのペリー・エネルギー長官は以前、このように語っていました。

 

「アメリカの対イラン制裁が行使された後、原油価格は上昇すると見られているが、アメリカは原油の備蓄には向かわない。なぜなら、サウジアラビアとロシアが、原油の増産によって、その溝を埋めることができると確信しているからだ」

現在、トランプ大統領の主張の通りに、サウジアラビアがアメリカの要請に同意しているとすれば、その場合、サウジアラビアは大きなリスクを背負ったことになり、過去の苦い経験を繰り返すことになるでしょう。実際、トランプ大統領は、サウジアラビアを石油危機のダメージの緩和剤として利用しようとしています。このような動きは、サウジアラビアが石油市場の安定に大きく依存していることを考慮すると、リスクの多い不透明な道を歩むものだと言えるのです。