ロシア、「米は核合意に反する行動をやめるべき」
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ウリヤノフ代表
オーストリア・ウィーン国際機関のウリヤノフ・ロシア政府代表が10日水曜、IAEA国際原子力機関の理事会の緊急会合にて、アメリカに対し、核合意に反する行動をやめるよう求めました。
イルナー通信によりますと、ウリヤノフ代表はアメリカの対イラン制裁行使を非難し、「核合意の目的は単に核問題を解決することにとどまらず、イランとの経済・通商関係の正常化でもある」と述べています。
また、IAEA理事会に対し、イランに矛先を向けたアメリカの破壊的政策を非難するよう求めました。
さらに、アメリカに対し、安保理決議2231の実施妨害を差し控えること、安保理決議やIAEA理事会決議に合致した核合意が定める、自らの全ての責務実施に立ち返るよう求めています。
IAEA理事会は10日、アメリカの要請によりイランの核関連の決定を検討するため、IAEA本部で実施されました。
ウィーン国際機関のガリーブアーバーディ・イラン政府代表は、「核合意の全ての署名国がこれを尊重すれば、イランもこの合意を遵守する用意がある」と語っています。
アメリカ代表団はこの会合で、イランの核合意内の責務縮小措置を、「利権を得ようとしている恐喝行為」だとしました。
ロシア外務省は声明を発表し、イランの核合意内責務縮小措置に対するアメリカの反応は尋常ではないとし、「核合意に大きく違反しているのはアメリカだ」としています。
イランは今月7日、ヨーロッパ側に核合意内の責務履行に向けて与えていた60日間の猶予期間の満了に伴い、ウラン濃縮の濃度を3.67%以上に引き上げるプロセスを開始しました。
また、ヨーロッパ側に対し、自らの責務を履行しない場合には、イラン側として次の措置に確実に踏み切ると通告しています。
核合意第26条と36条により、イランは相手側が責務を履行しない場合、自らの責務の一部あるいは全部の履行を停止できることになっています。
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