新型肺炎
視点;政治的私欲に冒された新型コロナウイルス
この数ヶ月、世界は新型コロナウイルスという新たな感染症の出現に遭遇しています。
新型コロナウイルス感染拡大は、昨年12月以降に中国南部湖北省武漢市を起点として始まりました。
複数の報告によりますと、25日火曜までに世界で8万人以上が新型コロナウイルス感染症. (COVID-19)にかかり、うち2700人以上が死亡しています。
このウイルスは現在までに、中国の30の省に加えて少なくとも38カ国に感染を拡大し、イランでも多数の感染例・死亡例が報告されています。
イラン保健医療教育相の報告によれば、同国での新型コロナウイルスによる死者は既に15人に達し、これまでに95人の感染が確認されています。
イランの大半の近隣諸国に加えて欧米諸国さえも、数日前まで新型コロナウイルス感染者の統計を隠蔽しようとしていました。しかし現在、イランが国内での感染情報を開示したことから、一部の国々は誤ったアドレスを提示し、自国の欠陥・弱点を隠蔽し、イランとの国境を閉鎖することで、新型コロナウイルス問題をイラン恐怖症を煽る材料に利用しようとしています。
米ポンペオ国務長官もイランを槍玉に挙げるチャンスを一瞬たりとも逃さず、25日火曜には事実無根の発言を行い、「米政府は、イランが新型コロナウイルス感染拡大の詳細を隠蔽しているかもしれないこと、強く懸念している」としました。
状況をもとに態度をころころと変えていくこの種の態度は、イランへの非難が事実とは180度異なることを物語る結果となっています。
新型コロナウイルスはこれまで、中国と国境を接する国を含め、イランの近隣諸国など38カ国にしばらく前から広まっていました。正しい診断が可能な機材の不足、あるいは政治的保身などの理由から、現在ウイルス感染が起こっている国の数が、正式に発表された国の数よりはるかに多いであろう事は疑いの余地はありません。一部情報筋は、米国もまた新型コロナウイルスの感染者数の正式な統計を隠蔽している国の1つであることを指摘しています。
中国の新聞・人民日報は「ある情報筋は、米疾病予防管理センターの報告を引用して、米国では既に1000人近くが新型コロナウイルスに感染しているが、この情報を開示する許可が出されないとしている」と報じました。
イランのローハーニー大統領は25日火曜、新型コロナウイルス対策本部の会議の席上で「全ての情報やニュースは人々に開示される必要がある」と強調し、「敵の陰謀や策略の1つは、社会に大規模な恐怖症を引き起こし、イランを停止・閉鎖状態に追い込むことだ」と語りました。
イランのナマキー保健医療教育相が25日に発表した報告によりますと、ウイルス抑制に努力した結果、多くの都市では医療機関を受診する人の数が激減し、陽性反応を示していた人も退院するなど、回復期にある人の数が増えつつあるということです。
新型コロナウイルス感染と診断される人が増えていくのに伴い、イランの保健医療部門の責任者は関係機関と密接に協力し、米国の制裁下にあるにも拘わらず、新型コロナウイルスの抑制・予防に全力を注いでいます。
イランにおける医療の設備・可能性は、この新型ウイルスと闘う今だけでなく、数ヶ月前にB型インフルエンザが猛威を振るったときも効果的に機能し、インフルエンザウイルスの制御に成功しました。
WHO世界保健機関のテドロス事務局長は、イランを地中海東部地域での保健医療の先進国だと評価し、「イランは保健医療サービスの向上により、乳幼児や女性、感染症による死亡率を抑制している」と述べています。
現在既に、イランの保健医療分野での受け入れ規模・体制は、最短期間で迅速に新型コロナウイルスを抑制できるレベルにあります。イランは、最も困難な時代において重大な出来事が起こった際にも、毅然として最終的な勝利をおさめてきました。新型コロナウイルスという試練も、名誉の勝利をもってきっと成功裏に乗り越えることでしょう。
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