新型コロナウイルスの死亡率、インフルエンザの3倍か
医学誌「ランセット」は20日までに、入院した新型コロナウイルスの感染者の死亡率は同じく入院した季節性のインフルエンザの患者より3倍高いとのフランスの新たな研究結果を掲載しました。
米CNNによりますと、この研究では、呼吸器系の機能障害が発生する比率も、新型コロナ患者の方が高かったともされました。新型コロナあるいはインフルエンザに感染し病院に収容されたフランス人13万人以上を対象にデータを収集した研究では、新型コロナ患者のデータを2018~19年のインフルエンザ流行の季節を通じて得たデータと比べたということです。
今回の調査に関与したフランス国立保健医学研究所(INSERM)の研究者は、新型コロナの感染者の死亡率が3倍高いとの発見は、18~19年にフランス国内でのインフルエンザによる死者が過去5年で最悪だったことを踏まえれば、特に目を引くと指摘しました。
新型コロナの患者の場合、インフルエンザに比べ集中治療がより必要となっており、治療に要する時間は平均して最大で2倍に達するともされています。
一方で子どもに関しては、18歳以下の入院率はインフルエンザに比べ低いことが判明しました。ただ、新型コロナ感染で入院した5歳以下の集中治療室(ICU)への入院率はインフルエンザ患者よりはるかに高くなっていました。
この違いについて研究者グループは、自然的な免疫機能やワクチン効果が一部作用している可能性に言及しました。
INSERMは、新型コロナの患者の重症化を防ぐ効果的な治療方法が見いだされていないなか、今回の研究結果は全ての物理的な防御対策や効果的なワクチンの重要性を示していると主張しました。
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