米テキサスで、寒波で暖を取る一家が火災 祖母と孫3人死亡
米テキサス州ヒューストン郊外で先週、寒波に襲われ停電に見舞われた住宅で火災が発生し、祖母と孫3人が死亡しました。
米CNNによりますと、家族のうち母親は助かったということですが、当局は出火原因の特定には至っていません。
火災で亡くなったローン・ルさんは15日、シュガーランド市の自宅が停電となり、まだ電気が通じている約8キロ離れた娘のジャッキー・ファン・ニューエンさんの家に車を走らせました。
孫のオリビアさん(11)、エジソンさん(8)、コレットさん(5)は祖母と時間を過ごせることを楽しんでいましたが、その数時間後、ニューエンさんの家も停電となりました。一家は暖炉に火をともし、ボードゲームやカードゲームで遊んだり、子どもたちは祖母にカードゲームを教えたりしていましたが、午後9時半ごろには疲れて就寝しました。
ニューエンさんは「子どもをベッドに寝かせて、次の瞬間は病院だった」「数時間後に消防士と警官が来て、他は誰も間に合わなかったと知らされた」と語っています。
ニューエンさんは、当時の記憶が完全にはないとしながらも、1階にある自分の寝室にいたことは思い出し、子どもの寝室がある上階に行けずに叫んでいたとも述べ、「ただそこに立って何度も名前を叫び、子どもたちが部屋から飛び出したり、飛び降りたりして外に出られることを願っていた」と語りました。
シュガーランド市の報道官によると、3人の母親は「家の中に戻らないように体を押さえていなければならない」状況だったということです。消防隊は16日午前2時ごろに到着し、鎮火に1時間あまりかかりました。
同報道官は火災原因はまだわかっていないと述べ、正確な原因は今後もわからない可能性に言及しました。
ニューエンさんは手にやけどを負いましたが、子どもと母親を失ったことは計り知れず「私の心は打ちひしがれた。もう同じようには戻れない」と語っています。
ニューエンさんによると、子どもたちはみな個性豊かな性格でした。母のルさんはベトナムから身一つで米国に来た移民で、ニューエンさんがより良い暮らしをできるように身を犠牲にしてきたということです。
ニューエンさんは子どもたちやその記憶を追悼する方法を模索しており、クラウドファンディングサイト「ゴーファンドミー」でページを立ち上げ、既に27万5000ドル(約2900万円)以上の寄付が集まりました。このお金で組織や基金を立ち上げたいとしています。
ニューエンさんは「彼らのために残る何かをしてあげたい。皆さんの支援や意思によるお金であり、どのように使うかはじっくり考えようと思う」と語りました。
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