米テキサス州で、銃乱射計画の疑いで男を逮捕
米テキサス州中部カー郡の保安当局が、小売り大手ウォルマートの店舗などを狙った銃乱射を企てた疑いで、同郡在住の男を逮捕したと発表しました。
米CNNによりますと、保安当局は28日、コールマン・トーマス・ブレビンズ容疑者(28)を暴力行為を企てた容疑で逮捕したと発表しました。
郡保安当局はその1週間前から州公安当局、連邦捜査局(FBI)、郡警察、シークレットサービス(大統領警護隊)などと協力して捜査を進めており、容疑者と接触して会話し、過激思想とのかかわりを確認したということです。
保安当局の特別捜査班は27日、容疑者が銃乱射を実行しようとしていることを示すメッセージを傍受しました。容疑者はこの中で、ウォルマートを含む具体的な標的を挙げて脅迫しており、当局は犯行に及ぶ能力があるとの確信に基づき、ただちに逮捕に踏み切りました。
逮捕後の家宅捜索で、自宅から銃器と弾薬、過激思想に関連する書籍や旗などが押収されました。容疑者は重罪で執行猶予中のため、銃器の所持を禁止されていました。
郡保安官は、捜査チームの活躍によって多くの命が救われた可能性があると強調し、「阻止された犯行計画は想像を絶する内容だった」と述べました。
アメリカは暴力事件、人質事件、銃器を使った襲撃事件といった犯罪の波にさらされており、年間数千人が各地で銃撃により死傷しています。
公式統計によれば、同国には2億7000万~3億丁の銃器が存在し、これは人口1人あたり約1丁の銃がある計算になります。
アメリカで銃器携帯が自由であることは、この国全体での銃を用いた暴力事件の日常的な発生に繋がっており、それらの事件のほとんどでは、複数の人が命を落としています。
しかし、アメリカでは銃器関係ロビー団体が非常に強力であるため、米議会はこれまでに銃器携帯を制限する措置を取れずにいます。
アメリカの人口は世界の総人口の約5%に過ぎませんが、銃器を用いた集団殺害事件を起こした人数の割合では、およそ31%を占めています。
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