欧州で、アストラゼネカ社製ワクチンが新たな苦境に
6月 14, 2021 15:46 Asia/Tokyo
EU機関のひとつであるEMA欧州医薬品庁が、英アストラゼネカ社製ワクチンによる血栓症への懸念が増加したのに合わせ、同ワクチンの60歳以上の人々への接種を中止するよう求めました。
ロイター通信によりますと、EMAの新型コロナウイルス作業グループ長のMarco Cavaleri博士は13日日曜、アストラゼネカ社製ワクチンは60歳以上の人々への接種も避けることが望ましいとして、「フランスやドイツのような多くの国々が、(アストラゼネカ社のウイルスベクター型ワクチンと比べて)メッセンジャーRNA型ワクチンの方がより豊富にあることを鑑み、この対策を検討している」と述べました。
EMAはアストラゼネカ社製ワクチンを全年齢層で安全だとしていましたが、EU加盟国の一部は、主に若年層で血栓症の副反応例がまれに見られたことから、特にその年代より若い層には使用を中止して、接種対象を50歳から65歳の人々やさらに上の年齢層に限定していました。
イタリア政府も11日金曜、国内で1人の若者がアストラゼネカ社製ワクチン接種後に血栓症によって死亡したことを受け、60歳以上への接種を制限すると発表しました。
イタリアでは今年3月、他の欧州諸国同様に血栓症への懸念から、短期的にアストラゼネカ社製ワクチンの接種を中止していました。しかし4月に60歳以上への接種が推奨され、その後、EMAもワクチンの恩恵は危険性に勝るとしたことから、その使用を再開していました。
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