米の複数の空母が、中露の極超音速ミサイル射程距離内に
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米の航空母艦
アメリカ国防総省ミサイル防衛局のジョン・ヒル(Jon A. Hill)局長が、「わが国の航空母艦が、中国とロシアの極超音速ミサイルの攻撃を受ける危険に直面している」と述べました。
アメリカ海軍のウェブサイトが15日火曜、公表したところによりますと、ヒル局長は、「わが国の複数の航空母艦が、敵国からの危機にさらされている」と主張しました。
続けて、「極超音速ミサイルの脅威は今や現実のものだ。しかし我々はもちろん、この分野での防衛能力を有している」としました。
この記事によれば、この数年、中国とロシアは音速の5倍超の速度を持つ極超音速ミサイルを複数種類製造しており、アメリカの巡洋戦艦に危機感を与えています。
ロシアは、MiG-29とSu-34の戦闘機から発射できる極超音速ミサイル「キンジャル」と、地上および海上の物体を標的とできる「ジルコン」を有しています。中国も、この分野で「DF(東風)-17」の発射実験を行っています。
ヒル局長はこのため、極超音速兵器競争に対抗しうる防衛能力の拡大に向けて、2022年度には2億4800万ドルの予算を充てるように申請しています。アメリカは同様の目的で、衛星製造も計画していると言われています。
あるロシア軍関係者は、「弾道ミサイル・イスカンデルの防衛システム配備には時間がかかるのに反して、極超音速ミサイル・キンジャルを移動しての配備は数時間で済む」と述べています。
一方、中国軍幹部の1人も、「わが国の軍は、米軍の基地があるグアムも射程に入ることから『グアムキラー』と呼ばれる中距離弾道ミサイル・DF-26を、事前通知はせずに陸・海演習で披露している」としました。
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