北米で、記録的熱波により海生生物が大量死
(last modified Sun, 11 Jul 2021 08:26:25 GMT )
7月 11, 2021 17:26 Asia/Tokyo
  • 北米での記録的熱波による海生生物の大量死
    北米での記録的熱波による海生生物の大量死

米新興ニュースサイト・アクシオスが、北米地域に間伐をもたらした記録的熱波により、10億匹近くの海生小動物が死亡したと報じました。

アクシオスによりますと、過去2週間に北米を襲った前例のない熱波と深刻な干ばつのダブルパンチにより、カナダ・ブリティッシュコロンビア州と米ワシントン州沿岸にまたがるサリッシュ海で、数億匹の二枚貝やその他の海洋生物が死亡しています。

ブリティッシュコロンビア大学動物学部で気候変動が海岸の生態系に及ぼす影響を研究しているクリストファー・ハーリー教授によりますと、先月発生した記録的な熱波により、ムール貝やアサリなど10億もの生物が死んだ可能性があるということです。

同教授はまた、この時期の干潮時刻は日中の最も暑い時間帯に重なるため、浅瀬の生物は潮が満ちてくるまで生き延びられない、と指摘しています。

実際、ハーリー教授は今月4日、同州バンクーバーの自宅近くの磯浜で、無数のムール貝が殻を開いた状態で腐りかけているのを見つけたほか、5日に入江をはさんだ対岸の灯台を訪れると、そこでも岩場を覆うように密生するムール貝がほぼ死滅していた現場を目撃しています。

これらの海生生物の大量死は、先週太平洋岸北西部で数百人の死を引き起こした前代未聞の熱波と同時発生した形になります。

ハーリー教授などの専門家によりますと、これに関する主要な懸念事項は、気候変動がこのまま続き、1000年に一度の異常気象ともいわれる熱波が10年ごとに起きるようになれば、ムール貝の生息地は回復するチャンスを失ってしまい、その影響が生態系全体に波及する恐れもあると指摘しています。

特に、ブリティッシュコロンビア州バンクーバー中心街の気温は先月26日に37度、27日に37.5度、28日には38.6度を記録したほか、海岸ではさらに気温が上昇し、ハーリー教授が赤外線カメラで調べた水面の温度は51.7度にも達していたということです。

ブリティッシュコロンビア州では最近、摂氏50度に近い気温と前例のない熱波により少なくとも500人が死亡し、カナダ西部の他の州の複数の町村民が避難しました。

 

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