スーダン首相が自宅軟禁、軍部集団により包囲か
複数のメディアが、アフリカ・スーダンのハムドク首相が身元不明正体不明の軍関係集団により自宅を包囲され、自宅軟禁されていると報じました。
カタール国営衛星通信アルジャジーラによりますと、ハムドク・スーダン首相が4人の閣僚および、自身のメディア担当補佐官らとともに、正体不明の軍関係の集団によって襲撃され、自宅に軟禁されているということです。
これに関して、ロイター通信はスーダン現体制支持派の複数の政党の党首らや閣僚の多くが逮捕されたと報じました。
目撃者やロイター通信、地元メディアによれば、複数の政府当局者幹部が憲兵隊の制服を着た男性らによって拘束され、拘置所に移されたということです。
情報筋は、正体不明の軍関係の集団がスーダン移行政権に対しクーデターを起こしたとして非難しています。
スーダンの一部の民間団体も市民に対し、街頭に繰り出して軍集団のこの行動に抗議するよう呼びかけました。
この報告によりますと、スーダン首都ハルツームの重要な橋梁や主要道路の一部、空港は安全上の問題から閉鎖され、同時に同市内ではインターネットが全面的に遮断されているということです。
民間航空当局によりますと、ハルツーム国際空港からの便は一時的に運航が停止されているということです。
またネット接続状況の監視団体「ネットブロックス」は、スーダンの25日月曜の接続状況には大きな混乱がみられ、アルタイムのネットワークのデータによれば、全国の接続は通常の34%の水準となっていることを明らかにしました。
ハルツームの情報筋によりますと、通話はつながらず、インターネットも遮断されているということです。
ハルツーム及びスーダンの複数の州では、生活苦や物価高に対する抗議デモの実施を受け、2019年4月11日にバシル前大統領が解任され、サウジアラビアやUAEアラブ首長国連邦の支持を受けた移行政権が権力を掌握しました。
移行政権は同年8月に政務を開始し、軍政から民政への政権移行期間は39ヶ月間の予定でしたが、この期間中にも政権は軍とDFC「自由と変化宣言」勢力により、権力が分割されています。
12月19日のスーダン革命開始2周年記念日にも、同国の移行政権の退陣と反対派の抗議デモが開催されました。
抗議デモは最終的に、暫定政府の長であるアブドラ・ハムドゥク首相による暫定政府の解散と新政権樹立の決定につながりました。
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