フットサル・イラン女子代表のアジア選手権優勝
イランの女子フットサル代表チームは、今年、数々の大会で好成績を収めてきました。
先ごろ行われたフットサル女子のアジア選手権で、イランは2大会連続の優勝を決めました。
イランの女子フットサル代表は、アジア選手権の決勝で日本と対戦し、5対2で勝利し、アジアの王者となりました。
サーラー・シールベイギー選手は、イランが得点した5点のうち、3点を決めました。
シールベイギー選手はこの大会で合計9ゴールを決め、最優秀得点賞に選ばれました。また、イラン代表は、フェアプレイ賞を獲得しています。
前回のアジア選手権で、優勝につながるゴールを決めたキャプテンのフェレシュテ・キャリーミー選手は、今年の大会でもチームメートとともに優勝を祝いました。キャリーミー選手は、イラン代表のキャプテンとして、他の選手たちとともにイランに帰国した際、誰よりも注目を集めました。
フットサルのイラン女子代表は、2015年のアジア選手権で日本に勝利し、優勝しました。そして今年もまた、決勝で日本を破り、2大会連続のアジア王者となりました。
イランのローハーニー大統領は、この勝利に祝辞を述べ、次のように語りました。
「今年のフットサル女子アジア選手権で、イランが2大会連続の優勝という立派な成績を収めたことに対し、イランの国民、イランの代表選手と監督に祝辞を述べる」
イランのソルターニーファル・スポーツ青少年大臣も、次のようなメッセージを送りました。
「イランの女子フットサル代表は、アジア選手権での優勝により、宗教の教えと融合したイランの豊かな文化を支えに、大きな栄光をイランにもたらし、イラン人女性の力と誇りを示した」
ソルターニーファル大臣はさらに、次のように語っています。
「2018年のユースオリンピック出場を決めたイランの女子フットサル代表チームの優勝は、平穏な雰囲気の中で、自由に社会活動に参加し、スポーツの国際大会で力を発揮する機会を得ている、イスラム教徒のイラン人女性、イラン社会の誇りを示している。今回の優勝は、若者たちが社会の財産として、常に、敵の非難や根拠のない主張に対し、行動で断固とした回答を与えてきた、イランの偉大さを示す歴史的な証拠である」
この時間は、フットサルのイラン女子代表のアジア選手権優勝についてお送りしています。
1979年のイランイスラム革命後、イラン人女性が社会のあらゆる場面で活躍するための土台が整えられました。この変化により、女性は、スポーツをはじめとする、あらゆる分野で活躍することができるようになりました。
イランは、イスラムの教えに従い、女性を社会の半分を構成する人々と見なし、女性たちの向上や成長のために数多くの法を設けています。イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、女性が成長し、発展するための雰囲気づくりを強調し、次のように語りました。
「国はさまざまな場面で、必ず女性の労働力を必要としている。だが、それは女性の人間的、精神的な価値観や尊厳に沿ったものでなければならない。女性は貶められるべきではない」
イスラムでは、女性の真の成長は、個人的な成長とともに、家庭を支える母として、妻としての責務にも注目する必要があり、その上で、真剣かつ力強く社会にも進出できるか否かにかかっているとされています。
今日、イランのイスラム革命は、イスラムの教えに基づき、女性に関する新たなモデルを提示しています。その中では女性は家庭でも、また社会でも、影響力のある存在とされています。イラン人女性は、イスラム革命後、学術、科学技術、発明、革新などのさまざまな分野で能力を発揮し、発展を遂げてきました。
イランの女性たちは、政治や社会のさまざまな場面に参加しており、イスラムの価値観と信条は、個人や社会の活動を妨げるものではなく、むしろ、これらの活動を正しい方向へと導くものだということを示しました。
スポーツは、肉体や精神の健康と密接に結びついています。そのため、女性のスポーツへの参加は当然のことであり、女性の権利の一部と見なされます。現在、世界では多くの女性がさまざまなスポーツに参加しており、イランの体制責任者は、近年、女性のスポーツに真剣に取り組んできました。それは女性の能力の開花につながり、イランの女子選手の数々の成功につながっています。
実際、女性のスポーツの発展は、社会全体にスポーツを振興するための最も基本となる方法です。適切な社会計画や奨励が、イラン人女性のスポーツへの参加の増加と質の向上につながっています。スポーツの監督の観点からみると、現代のスポーツ心理学において、スポーツへの意欲は、最も興味深いテーマとなっています。イランの女子スポーツ選手は、さまざまな種目で活動しており、国際大会で数々のメダルを獲得しています。
イランにおける女性のスポーツは特別な状況にあり、おそらく、他のイスラム諸国では、そのような問題を抱えていないかもしれません。イスラム革命勝利直後、イランの女子スポーツ選手の国際大会への参加は、射撃やチェスに限られていました。しかし、革命から40年が経過した現在、状況は完全に異なっています。イランの女子スポーツ選手は、例外的ないくつかの種目を除き、多くの種目において、少なくとも1度は国際大会に出場しています。
イスラム的な装いを守った上でスポーツの大会に出場するというのは、なかなかイメージがしにくいかもしれません。しかし、イスラム的なユニフォームの問題も新しい形をとるようになり、イランの女子スポーツ選手が大会に出場するための道を切り開いています。アジアや世界の大会への、イスラム的な装いを守ったイランの女子選手の出場は、多くの妨害にもかかわらず、続いており、妨害によって、イランのスポーツが後退することはありませんでした。
スポーツの能力を試す場面の一つは、国際大会です。しかし、国際大会に広まっているモデルは世界のイスラム女性の宗教的な信条とは異なっているため、国際大会や、引いては国内の大会であっても、イスラム女性の出場は非常に少ないものでした。しかし、イランのオリンピック委員会の当時の副会長の提案と、IOC国際オリンピック委員会、アジアオリンピック評議会の同意により、この問題の解決を目指し、女子スポーツイスラム協会が結成されることが決定されました。
女子スポーツイスラム協会は、オリンピック憲章にのっとり、イスラムの法や原則を守った上でのスポーツ大会の開催を目的に、イスラム女性の間の連帯の強化、スポーツの分野での女性のイスラム的なアイデンティティの向上、さまざまな種目の教育課程の設置といった問題に取り組んでいます。この中で、2009年には、イランの3つの都市で、イスラム教徒の女性やそれ以外の選手たちが出場し、イスラム諸国女子スポーツ大会が開催されました。
イランの女性たちは、団体種目では、フットサルとサッカーで、国際大会への出場を経験し、大きな成長を遂げてきました。例えば、かつて、イランの女子チームの出場は、バレーボール、バスケットボール、卓球、テニス、水泳の5種目のみに限られていましたが、現在は、これらの種目に加え、他の10種目でも積極的に活動しており、カバスディなどの新しい種目でも、アジアや世界の大会で活躍しています。
近年、真剣な取り組みと女子選手の高いポテンシャルにより、イランの女子選手がオリンピックに出場する道が切り開かれています。しかし、それでもなお、まだ道は始まったばかりだと考えられています。