マーザンダラーン州;バーボル
このシリーズでは、ダイダイと陶器の町、バーボルを訪れることにいたしましょう。
バーボルは、マーザンダラーン州の最大の都市の一つです。この町は昔、マームティールと呼ばれていました。14世紀には、市場の繁栄により、「バール・フルーシュ」として知られ、1932年、バーボルという名前に変わりました。その地域の西には、バーボルと呼ばれる川が流れています。バーボルは北をアミールキャラーとバーボルサル、南を東西バンドペイ、東をガーイェムシャフルとキヤーキャラー、西をアーモルの町に接しています。
バーボルは、地理的な地位、海に近いこと、自然条件などによって、ここ数年急速に発展しています。幹線道路、温暖な気候、美しい自然の景観、森林に覆われた山麓、バーボル川の存在は、この地域を観光的な魅力を持つ重要な地域の一つにしています。北部やアーモル、バーボルにつながるハラーズ街道を進むと、山の清々しい空気、霧、森林や茂み、流れる川のせせらぎ、道の傍らに生えるダイダイの木の芳香といったものが、都市の喧騒から逃れてきた人々の心を穏かにさせています。
この地域には、貴重な史跡も存在します、中でも重要なのが、イマームザーデ・ガーイェムの墓廟です。このイマームザーデは、イスラムの預言者の2人の子孫の墓で、15世紀の貴重な史跡の一つです。この墓はピラミッド型のドームを有しており、墓の中には、二つの貴重な木製の棺が置かれており、その主要な棺は15世紀後半のもので、アフマド・ナッジャール・サーラヴィーによって作られたものです。
この他、バーボルの名所に、バーバル川の上に架けられたモハンマド・ハサン・ハーンの橋があります。この橋は12世紀前半に日干し煉瓦で作られたもので、19世紀に、モハンマド・ハサン・ハーン・ガージャールが修復を施し、橋に自分の名前をつけました。