ペルシャ語ことわざ散歩(129)「ガズヴィーンの軽石のように大胆である」
皆様こんにちは。このシリーズでは、イランで実際に使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用句、言い回しなどを毎回1つずつご紹介してまいります。
今回は、私・山口雅代が在住しております、テヘラン西部ガズヴィーンにまつわる慣用句をご紹介してまいりましょう。
今回ご紹介するのは、「ガズヴィーンの軽石のように大胆である」です。
ペルシャ語での読み方は、Ruu ke niist sang-e paa-ye Qazviineとなります。
この慣用句は読んで字のごとく、「非常に図々しいこと」を意味するとともに、頑固で現実を受け入れない人、何事にも厚かましく首を突っ込もうとする人の例えにも使われます。
軽石とは、皆様もご存知のように火山から吹き出た溶岩が冷えて固まることによってできた火成岩のことを指し、またその時にガスが排出されたことにより沢山の穴が開いていることが多くなっています。また、軽石は非常に硬く、昔からよく足の裏のマッサージなどに使われており、疲労回復やリラックスに効果があるとされ、現在でもフットケア用品として販売されています。
さて、ガズヴィーンの軽石となっていることから、ガズヴィーンの周辺の火山でできたものと考えられがちです。しかし、ガズヴィーン州観光局の関係者の話によりますと、実際にはガズヴィーンに隣接した西部ハメダーン州の山岳地帯、もしくはテヘラン東部の火山ダマーヴァンド山から噴出した溶岩に由来しており、ガズヴィーンが昔から色々な意味で優位な位置づけにあったことから、ガズヴィーンという地名が使われるようになったということです。
以上、今回は地名が含まれている慣用句をご紹介しました。それではまた。

