2017年10月27日(芝田・福本)【音声】
芝田 さて、福本さん、サマータイムが終わり、新学期が始まって1ヶ月以上が経ちました。最近は本当に日が短くなりましたよね。
福本
気が付けば10月もあと数日で終わりですものね。夕方5時にはもう日が陰ってきて、6時過ぎにはもう真っ暗、思わず帰宅の足を早めたくなってしまいます。そして、公園の木々も随分と色付いてきました。
芝田
本当ですね。最近は公園を訪れる人の数もめっきり減ったようです。暗くなるのが本当に早いですよね。私は夏に入った頃からずっと、アルボルズ山脈にあるトーチャル山に行きたいと思っていたのですが、ぐずぐずしていたら、雪が積もって登山どころではなくなってしまいそうです。
福本
たしか、トーチャル山は標高3900メートルほどあるんですよね。でもありがたいことにテヘラン北部の麓にあるロープウェーの駅から30分程で、富士山ほどの高さまで行けてしまいます。テヘラン市民にとっては人気の観光・登山ルートですよね。
●リスナーより
「暑かった夏もどうやら過ぎ去っていこうとしている当地です。コーヒーへの道すがら、早咲きの萩の花を見つけて、喫茶店の一輪挿しにいけてもらいました」
●ラジオより
芝田
お便りありがとうございます。ここテヘランももうすっかり夏の気配は去ってしまいましたよね。最近は見かける花の種類も変わってきました。
福本
さすがに夏の名残のムクゲや夾竹桃、サルスベリ、スイカズラも花が乏しくなってきましたね。ここテヘランでは中小路さんが見つけた秋の七草、というわけにはいきませんが、ススキに似たパンパスグラスですとか、花壇では色とりどりの菊の花が咲いています。ご近所の庭では柿の実がいい具合に色付いていますよ。
芝田
そのススキに似たパンパスグラスですか、本当によく見かけますよね。秋の雰囲気がぐんと強く感じられます。
●リスナーより
「高田世界館という名の106年前に建てられた映画館で、イラン映画『セールスマン』を観ました。初めて鑑賞するイラン映画です。その古い映画館は私の地元、上越市にあります。日本最古の映画館は、長野市にあるのですが、当然、建物の中に入れば、一般的な映画館のそれと変わりありません。しかし、高田映画館は、建物の中もほぼ当時のままなのです。天井の装飾、2回バルコニー席やスクリーンの前の広い舞台。時代にぽつんと取り残された日本の映画館で、急速に近代化するイランの現状も描いている映画、セールスマンを鑑賞したことは、また格別な思いがあるのです」
●ラジオより
芝田
お便り、ありがとうございます。なんだか映画館の光景が浮かんでくるようなお便りでした。106年前、1世紀の間ずっと残ってきた映画館は、ぜひ訪れてみたい気がしました。
福本
天井に装飾が施されていて、バルコニー席があるということですから、きっとレトロな感じの映画館なんでしょうね。
芝田
そんなイメージが浮かんできますよね。またそのような映画館で、“イラン映画”をごらんになったとのことでした。この映画館のお話を聞いていて、テヘランにある「シネマミュージアム、映画博物館のことを思い出しました。福本さん、この博物館、訪れたことはありますか?
福本
いいえ、存在自体知りませんでした。でも映画産業が盛んなイランですから、ここテヘランに映画博物館があっても不思議ではありませんよね。
芝田
そうなんですよね。ここIRIBからもわりと近くて、バス1本、10分から15分ほどで行けるのですが、イラン式の庭園の奥に建っていて、おしゃれなカフェも人気です。
福本
なかなか素敵な場所のようですね。芝田さんはいらしたことは?
芝田
私も残念ながら、訪れたことはありません。中はイランの映画の歴史が紹介されているそうです。夜に、この博物館の隣にあるカフェになら行ったことがあるのですが、博物館の建物が、昔のちょっとした宮殿のようで美しかったのを覚えています。テヘランの観光スポットの一つにも数えられているようです。ところで話がそれましたが、福本さんは、お便りにあったイラン映画、「セールスマン」、ごらんになりましたか?
福本
はい、話題作ですからね、見ました。と言ってもDVDでの鑑賞ですが。この「セールスマン」、私のようにここテヘランで暮らす人間にとっては、描かれているテーマですとか、ちょっとした場面がとても身近に感じられて、なかなかおもしろかったです。この映画を日本人の視点で見るとどのような感想になるのか、それも興味がありますけれど。
芝田
確かにそうですよね。私も同じような感想を持ちました。ああ、こういうこと言うイラン人いるよな、とか、ああ、イランではこういうことよくあるよな、とか、そういう共感が強かったのですが、そうではない日本人の方にとってはどんなふうに映るんでしょうね。
●リスナーより
「私は昼間は郵便局の配達の仕事をして東京の郵便局で勤務しながら、夜は社会人向けの夜間大学院の文化科学研究科で一般教養を学ぶ生活を送っています。両立を維持するのは多くの体力と知恵が必要になりますが、貴局の放送の“生きるための技術”を聴取して、自分のライフスキルを日々、向上させているしだいです。イランにも社会人などの労働者が学べる制度、夜間大学院などは存在するでしょうか?」
●ラジオより
芝田
お便りありがとうございます。私も知らなかったのですが、イランでも夜間の大学、大学院、博士課程で学ぶことができるようです。
福本
それは私もそれは知りませんでした。さすがに偉大な学者を大勢輩出しているお国柄ですから、向学心が旺盛な方が多いのでしょうか。仕事と学問の両立、想像しただけでも大変そうです。
芝田
本当に仕事をしながら学ぶというのは、なかなか大変なことだと思います。このほかにも、イランには通信制の大学もあり、仕事をしながら通っている人が結構いるようです。先日は、仕事が終わった後、夕方から毎日2時間、パソコンで授業を受けている、という学生の話を聞きました。と話しながら、私たちの身近でも、編集担当のサーベリースタッフが、現在、大学院に通いながら仕事もがんばっていますよね。彼女の場合は、夜間ではなくて、普通に昼間の授業に出ています。
福本
そうなんですよね。その分、仕事もさらに多忙を極めているようですが・・・。お昼ごはん、ちゃんと食べる時間が確保できているのかしら、と私はそんなところも気になっています。とにかく頑張ってほしいですね。
●リスナーより
「イスラムと健康で、目の健康と視力の強化についてお話されましたが、私自身も年を重ねるごとに視力の低下を感じています。日常の生活にはほとんど影響がありませんが、本を読むことや、細かな手作業をする場合は、老眼鏡がなければ何もできません」
●ラジオより
芝田
イスラムと健康は、毎週、イスラムの教えや偉人たちの健康に関する言葉や姿勢をご紹介しています。
福本
預言者ムハンマドやイマームたちの教えが、今この現代にも連綿と受け継がれている、というところが興味深いですね。なるほど、と頷ける内容や参考にしたい内容も頻繁に登場します。
芝田
最近のイスラムと健康では、確かざくろやブドウの効能について語っていました。ちょうど季節の果物だったので、番組を聴いた後、その日の帰り道にざくろとブドウを買ってしまいました。
福本
いいですね。この季節、ザクロは道端でライトバンの荷台に山積みにして売っているのも見かけます。で、ブドウはともかく、ザクロは食べるときに、実を割って一粒一粒はずすのが大変じゃありませんか?面倒くさがりの我が家では、この秋、ザクロジュースをよく飲んでいるんですよ。甘酸っぱくて美味しいです。
芝田
確かに、あれは食べるのが大変ですよね。ジュースにするのはいい方法ですね。体にもとてもよさそうです。