航空宇宙技術
この時間は、航空宇宙技術に関するイランの発展についてお話しましょう。
前回の番組では、イランのルーヤーン研究所についてお話しました。ルーヤーン研究所は、イランを代表する学術機関のひとつで、研究者の努力と信仰により、不妊治療や幹細胞治療の分野で世界の科学的な境界を破り、イランを世界ランクを引き上げました。
この時間は、イランの科学の発展分野のひとつ、航空宇宙技術についてお話しましょう。濃く食う宇宙は、世界で最も新しく最も重要な科学技術のひとつで、人々の生活レベルの向上や国際分野における国力の拡大に重要な役割を果たしています。
航空宇宙は、多くの魅力を持った工学分野のひとつです。世界では、18世紀から19世紀に生まれました。この頃、空を飛びたいと強く願う人々が、その手段となるものを設計し、それを使えば空を飛べるということを悟りました。その後、研究者らによって少しずつこの夢の実現が近づき、とうとう、人間に、空を飛ぶ力を与える手段が製造されたのです。
このような努力と同時に、さまざまな工学技術が発展したことにより、航空宇宙技術も発展を遂げました。その最大の功績は、飛行機、ヘリコプター、ミサイルが製造されたことです。こうして、航空宇宙技術は広い分野を含む技術となり、各国で多くの投資が行われ、航空宇宙工学は、重要な学問として大学で教えられるようになったのです。
航空宇宙技術は、各国の開発において多くの可能性を有する最も重要な技術のひとつです。なぜなら、世界の政治や経済に深い影響を及ぼすからです。この分野の業績は、国際社会に大きな変化をもたらしてきたと言えます。この技術は、政治、経済、軍事、科学の分野で幅広く応用できることから、世界の国々、特に先進国の政策や計画において、戦略的な地位を有しています。
世界の政治・軍事競争における各国の力の拡大の中で、航空宇宙技術が果たす役割の大きさにより、この技術は、これらの国の科学的な政策において、重要な地位を見出しています。航空宇宙技術がサービスの提供において持つ利点は、国際競争における一国の力を高めただけでなく、国内、特に危機管理の際の政府の機能を高める上で、効果的な役割を果たします。
この技術は、環境問題への対策、自然災害などの破壊的な影響の防止、各国の潜在的なその他の危機の管理にも役立てられます。これらの問題が起きた時、衛星を通して映像を撮影したり、安全対策上の連絡を築いたりすることにより、危機を管理することが容易になります。
一方で、衛星通信技術は、地上の出来事を超え、人々への奉仕や救援のプロセスを加速することができます。航空宇宙技術には、地理的な制限に関係なく、非常に幅広い範囲で地上を観察することができる、瞬時にあらゆる場所から移動できる、地上で起きた出来事の影響を最小限に抑えることができる、などの利点があります。
航空宇宙産業の重要な側面のひとつは、その経済的な利用です。統計によれば、衛星産業は、航空宇宙技術の最も重要な成果として、年間2030億ドルの収入をもたらしています。アメリカは、この市場の43%を占めています。
この調査によれば、過去10年の間に、衛星産業の成長率は11%で、10年前と比べて3%増加しました。この成長率は、航空宇宙産業や通信技術による収入の世界的な成長率に比例しており、航空宇宙産業の収入は、年間およそ3230億ドルで、通信産業の世界的な収入は、年間およそ5兆ドルと見積もられています。
こうした中、有人飛行船などの宇宙飛行による収入とNASAの宇宙分野の予算は、年間およそ1200億ドルと見積もられています。情報によれば、現在、1261基の衛星ステーションが軌道を周回しています。これらの衛星は、その機能別に、38%が通信商業衛星、14%が政府系の通信衛星、14%が測位衛星、11%が研究開発衛星、8%が通信衛星、8%が軍事用、5%が学術用、2%が気象衛星となっています。
イランは、1979年のイスラム革命勝利後、航空宇宙技術を手にし、短期間で、衛星技術を完全に保有する10か国に入ることができました。国際分野におけるイランの国力の強化における航空宇宙技術の役割の重要性、人々の生活の質の向上におけるこの技術の利用の必要性により、イランの体制は、近年、この分野に特に注目してきました。
例えば、国家の包括的な科学計画では、航空宇宙分野がイランの開発の重要な分野のひとつと捉えられています。これに関して、有人宇宙飛行や通信衛星の打ち上げが強調されています。
イランの第6次開発計画で通達された政策においても、航空宇宙技術の発展は、先端技術の産業面での戦略のひとつとされています。
この政策の実施により、イランはこの分野で目覚ましい発展を遂げています。各国の航空宇宙技術の発展を監視する国際機関は、最近、この分野の新興国を発表し、その5か国の中に、イランも入っています。
これまで講じられてきた措置により、航空宇宙技術に関するイランの開発目標は大幅に実現されると見られています。イランは現在、衛星の設計、製造、打ち上げ、誘導、管理の技術を有しており、このサイクルを完全に実施した9番目の国となっています。
イランはまた、生き物を宇宙に打ち上げ、この分野で成功を収めた6番目の国となっています。
さらに、イランの研究者は、2013年までに、航空宇宙分野に関する科学論文の数の点で中東2位になっています。1位はシオニスト政権イスラエルで、世界では21位、中東の3位はトルコです。
このランキングで、イランは航空宇宙分野に関する論文の影響力の点で、中東の上位4か国に入っています。また、出版された論文の数の点では、2010年から13年の間に地域のトップに立ち、世界ランキングは、1996年の43位から、2013年には11にまで上昇しました。
イランの航空宇宙技術は急速に発展しています。毎年、航空宇宙工学を教える19の大学から、200人以上が学士課程を、200人以上が修士課程、30人が博士課程を終えています。
このような成功は、イランの体制が、国際的な制裁や厳しい圧力を受けている中で達成されました。アメリカをはじめとする西側所億は、常に、制裁によって、さまざまな分野におけるイランの発展を阻止しようとしています。しかし、神の助けと人々や体制責任者の強い意志により、これらの制裁は、イラン国民の意志や努力に全く影響を及ぼしていません。それどころか、さらなる努力と問題の解決、国産技術の獲得に向けた彼らの意志を高めるきっかけとなっています。これは、世界の虐げられた人々の模範になるでしょう。