4月 07, 2018 16:49 Asia/Tokyo

テヘランもだいぶ暖かくなってきたようですね、この冬はすごく寒くつらかったですが、やっと暖かくなってきました。

●リスナーより

テヘランもだいぶ暖かくなってきたようですね、この冬はすごく寒くつらかったですが、やっと暖かくなってきました。

ふきのとうが出てきました、てんぷらにして食べました。苦みがおいしく感じるのは年を取った証拠でしょうか。

●ラジオより

(北川)日本のこの冬の寒さが厳しかったというのは、リスナーの皆様や他の日本のニュースなどでも聞いているのですが、テヘランのこの冬、あまり厳しくはなかったですよね。一度だけ大雪は降りましたが、その一度きりで、あとは比較的穏やかだったような気がするのですが。

(福本)おっしゃる通り、冬の気候としては穏やかでしたが、この冬は何よりも大気汚染に悩まされましたよね。テヘラン州だけでなく、近隣の州も大気汚染のせいで学校が何日もお休みになりました。大気汚染解消には雨や雪が降るのが一番手っ取り早いわけですから、皆、「雨が降らないかしら、雪が降らないかしら」とおまじないを唱えるように言っていた記憶があります。テヘランの北に連なるアルボルズの山並みがスモッグで霞んでほとんど見えない日が続いていたんですよね。

(北川)そうですね。今年の冬は確かに大気汚染が解消されない日がずっと続いていました。そして、ふきのとう、しばらく食べてないんですが、あの苦味が春を感じますよね。福本さんにとって、こちらの春を感じさせる食べ物って何でしょうか?

(福本) テヘランで春を感じさせる食べ物ですか?それにしても、ほろ苦いふきのとうやウドの天ぷらは、日本の春の味覚ですよね。小野さん、羨ましいです。テヘランでは、イラン暦のお正月ノウルーズを前に出回るようになる、チャガーレ・バーダームぐらいしか思いつかないのですが。

(北川) チャガーレ・バーダーム、先週の金曜広場で中村アナも取り上げていましたが、アーモンドの未熟果のことですね?

(福本)そう、それです。実を結んだばかりの濃い緑色の果実ですね。この時期は、道路脇で「チャガーレ・バーダームあります。一キロいくら」って段ボールにマジックで手書きした看板を出して、直径50センチ以上はありそうな大きなお盆の上に円錐形に山盛りにしたものを売っていますよね。もちろん八百屋さんでも扱っているのですが、値段は忘れましたが走りの頃は結構良いお値段で売られていたと思います。塩を振りかけて食べるのですが、カリコリとした独特の食感で、春先にこれが出回るのを楽しみにしている方が多いんですよ。

(北川)ちなみに、こちらでの苦味のある食べ物、ってどんなものがありますか?

(福本)ふきのとうのようなほろ苦さって、あまりイラン人はお好みではないかもしれませんね。例えば野菜のセロリも、生のものは「にがい」っていう言い方をされて、こちらではセロリはサラダに使うよりも煮込み料理に使うほうが一般的なんですよね。北川さんは、こちらで「苦味のある食べ物」何かご存知ですか?

(北川)そうですね、すぐには思い出せない感じです。これから市場に出回るルバーブのようなすっぱい食べ物なら想像つくのですが、

 

東京

 

●リスナーより

2月中旬ごろは、冷え込みが激しい日が続きましたが、下旬になると次第に暖かくなり、最高気温15度以上を観測するようになりました。東京では最高気温が22度を観測したそうですが、北海道では数年に1度と呼ばれる大雪が降りました。今月、日本は卒業の時期になりますが、高山市にある県立斐太(ひだ)高校では、恒例行事である『白線流し』が行われました。4月14日と15日には、私の住む美濃市では祭りが開催され、3月下旬から各町内では準備が行われます。

番組の感想では、「ペルシャ民話の園」の時間を拝聴し、ライオンとウサギの話を紹介していましたが、動物たちの王で強いライオンに動物たちが苦しい提案をする点、そして食べられる番になるウサギがどのように考えて、どのような知恵を出して、そして井戸に映ったライオンが井戸に飛び込む話を興味深く拝聴することができました。今回の話のように、ウサギのような力の弱い動物が知恵を出すことによって強いものを倒すという話は、どこの国にもあるようですね。

●ラジオより

(北川)白線流しについては、私が学生のころ放送していたテレビドラマで有名になったようですが、高山市の高校が発祥だったとは知りませんでした。今も続けられているんですね。そしてペルシャ民話の園、早くも反響が返ってきています。私の聞いた話だと、これはもともとインドのサンスクリット語による物語、パンチャタントラ、つまり5巻本説話集の物語が元になっているということを聞いたことがあります。このパンチャタントラ、イスラム以前のサーサーン朝の時代、インドからイランに持ち込まれ、古いイランの言葉のパフラヴィー語に翻訳されたと聞いています。

(福本) このパンチャタントラ、イランでは「ケリレとデムネ」という名称で子ども向けの童話集としても出版されていますよね。ペルシャ民話の園には、この説話集が出典の物語がこれからも登場する予定ですから、引き続きお聞きいただければ幸いです。

(北川)ちなみにこのケリレとデムネ、大学にいたとき、私が取っていない授業であったのですが、原文で読むとものすごい難しいという評判でした。

●リスナーより

絵画を学ぶための学校、たとえば、日本の芸大のようなところは、イランにもあるのでしょうか。それとも画家に弟子入りするのでしょうか。また、イランの演芸には、どのようなものがありますか?落語のようなものがあるとは思えませんが、漫才のようなものはあるのでしょうか。

●ラジオより

(北川)芸大はイランにもあります。イラン国立芸術大学というところがまさにそれに当たります。ここでは、絵画だけでなく、映画や音楽を教える課程もあります。この芸術大学はイスファハーンやシーラーズなどの地方都市にもあります。また、テヘラン大学にも芸術学部があり、ここでも教えているのではないかと思われます。

さて、イランの演芸、ですが、落語や漫才などといった笑わせることを目的にした芸という点では、コメディ演劇がこれに当たるのではないかなと思っています。こういうお笑い番組は、放送されています。福本アナ、こういったお笑い番組、ご覧になったことはありますか。

(福本)私は、テレビで見たことはあまりないのですが、夫のいとこの会社で、これはテヘランにある某自動車メーカーですが、何かのセレモニーが開催されたときに、社員や家族を招待して、こうしたコメディ演劇を見せてくれたことがあったんですね。私はそのDVDを見せてもらったのですが、観客の皆さんが爆笑に次ぐ爆笑で、イランのコメディを再認識したっていうことがありました。

 

ペルシャの音楽楽器

 

●リスナーより

ところで、北川さんは、音楽活動されていますが、ご自分でご作曲などしているのですか、もしそうなら、金曜広場等で紹介してください。

●ラジオより

(北川)こちらの授業で器楽曲を自作するという課題が数回にわたり与えられたことがあります。その一環で、イラン古典音楽の旋法体系の枠内で、数曲作ったことがあります。それはライブ演奏等でも、しばしば演奏しています。

(福本)どれくらいの長さの曲なんですか?それはぜひ、聞かせていただきたいですね!

(北川)そうですね、1曲は3分程度なのですが、それはまた別の機会にまた流したいと思います。というのも、ノウルーズ期間中、ナグメイェ・イスファハンというイラン音楽のグループが数箇所で来日公演を行ったこともあり、今夜の音楽コーナーではこのグループについて取り上げたいと思います。

●リスナーより

先日、東京国立博物館平成館大講堂で開催されたノウルーズ-イラン元旦祝賀祭に参加してきたのですが、その中でイラン伝統音楽団「ナグメイェ・イスファハン」のコンサートによる演奏は圧巻でした。同音楽団は国際音楽フェスティバルで高く評価されているとのことでしたが、番組でこの音楽団のあらましや代表曲などを紹介していただければ幸いです。

●ラジオより

及川さん、お便りありがとうございます。グループ「ナグメイェ・イスファハン」について、少々調べてみました。このグループ、20年以上も活動しているグループで、東西南北イラン各地のさまざまな方言による歌や音楽を演奏しているということです。また、これまで演奏活動を行ってきた国も多様で、アラブ首長国連邦、カタール、トルコといった近隣諸国のみならず、南アフリカやモロッコ、スウェーデン、ブルガリア、ポルトガル、ポーランドといった各国で演奏を行っています。日本の前にはチェコで演奏をしていたとのことでした。来日公演した際にはリーダーのサントゥール奏者と弓で弾くキャマーンチェの奏者、打楽器トンバクの奏者と歌手という4人構成でしたが、他の楽器の演奏者が含まれることもあるようです。