6月 09, 2018 16:00 Asia/Tokyo

2018年6月 8日(中村・北川) 

中:先週は大気が不安定で、こちらでタイフーンと言われる突風を伴った雷雨に見舞われました。時間的には1時間かそこらですが、いつも安定した天気のテヘランではかなり珍しい現象です。街路樹は折れ、屋上の固定していないものが飛び、外壁がはがれたり、飛んできたもので車のガラスが割れたり、かなりな被害が出ました。ニュースではなくなった方も何人かいらしたようです。雨の前に空の彼方から砂埃の固まりがやってくるのが見えて、5年ほど前にもこういうことがあったなあと思い出しました。雨が収まって乾いた後は、道路には細かい砂埃が筋になって残っていました。もうこれからはしばらく、こういう不安定なお天気にはお目にかかれないと思います。

 

リスナーより  

 日本では春になると転勤や進学などで引っ越しが多くなります。その際のトラック運転手が人手不足になり予約をしてもなかなか、引っ越しができないことが問題になったりもしていますが、イランでの引っ越し事情はどうなのでしょうか。日本のようにトラックの運転手の人材不足が問題になったりするのですか。

 

●ラジオより

中:北川さんは、こちらにいらしてから、何回引っ越しされましたか。

北:1回だけです。しかも来てすぐで、タクシーで収まる荷物の量だったんです。たいした苦労はしていません。

中:それは運がいいですね。私はこちらへ来て20年の間に合計5回引っ越しを経験しました。めんどうなことはすべて主人がやってくれるのでまあいいのですが、端から見ていても大変そうです。引っ越し業者が足りないということはありませんでしたが、荷造り用の段ボールをいつまでに用意するか、すべての荷物が無事に届いたかどうか、値段の交渉、チップの支払いなど、男手でないと無理だなーと思いました。最近では引っ越しの値段も細かく、そして高くなっていて、冷蔵庫もサイドバイサイドだったらいくらくらい、フロア数ごとに水増し料金など、交渉しているとどんどん値段が上がっていきます。これから夏休みで、引っ越しシーズンが始まります。大変ですよね。

 

テヘランにおける運転すること

 

 

●リスナーより  

先日NHKのラジオ深夜便でテヘランからのリポートを拝聴させていただきましたが、貴国では運転免許証を取得するのが難しく、また、日本と違って貴国ではミッション車が多いと聞きました。日本では初心者マークや高齢者マークなどが貼られますが、貴国ではいかがでしょうか。

中:イランでは少しずつ、オートマも増えてはいますが、まだまだマニュアル車が多数を占めていますよね。初心者マークや高齢者マーク、見たことありますか?

北:まったく見たことありませんね。装飾用のステッカーは見たことがありますが、実用的なものではないですよね。

中:ないですよね。こちらではそういったマークを貼ることはしません。最近では「赤ちゃんが乗っています」というステッカーを貼る人がぼちぼち増えてきましたが、これは義務ではなく、運転手の好みで貼る物です。初心者マークはありませんが、免許を取って1年以内は運転のできる人といっしょではないと大きな通りを走ってはいけないとか、いろいろ制限があるようです。免許証の取得に関しては何かご存じですか。

北:芝田幸子アナウンサーが現地で取得したということぐらいしか知らないですね。

中:そうでしょうね。イランでは数十年前までは、親に運転を習って、運転免許センターで実技と法規の試験を受ける、ということが可能でしたが、近年では自動車学校で単位を取らないと認められなくなりました。後は日本と同じで、法規の試験と、視力検査、運動機能の検査を受けて合格すれば免許証がもらえます。自動車学校は日本とは大きく違いますよね、どこが違うか分かりますか。

北:よくわかりませんが、毎日路上研修ですよね。

中:そうなんですね。自動車学校の中に練習用のコースがないので、初めから路上で練習ですね。あれは習っている人も怖いでしょうが、周りを走る一般のドライバーも怖いですよね。自動車学校の車を見たらなるべく離れるようにしています。

リスナーより   

IRIBには職員食堂はありますか。もしあるのであれば、どのような料理が人気がありますか、ラジオ日本語の皆様は利用されていますか。

 

●ラジオより

中:社員食堂については、北川さんとお送りした1月の金曜広場でもちょっと触れましたが、直接行く暇はなくとも、お届けサービスをよく利用している北川さん、どういった料理がメニューとして出されていますか。

北:そうですね。忙しいので良く使っていますが、ホレシュテ・ゴルメサブズィーと呼ばれる香草の煮込み料理、ゲイメというレンズマメと肉のシチューや、串焼肉とも言うべきキャバーブ、その他、ピラフ系のポロウという料理などがあります。イラン人職員の中で人気があるのは、肉ということでやはりキャバーブなんですが、私を含めた日本人には、煮込みのホレシュやポロウが人気ですね。私個人的に好きなのは、ひき肉とフライドオニオンを添えたレンズマメのピラフのアダスポロウ、そして胡桃を挽いたものとざくろソースをあえて、その中に肉を入れて煮込んだフェセンジャーンという料理が好きです。たまに肉も食べたくなるので、極まれにひき肉のキャバーブ、クービーデを注文することもあります。あと、それほど頻繁にはたのまないですが、コシのない具なしナポリタンといったマカロニ、それから日本で言うとチキンライス系統のルビア・ポロウやイスタンブリ・ポロウなんてものも、たまに注文します。

中:だいたい家庭で出される料理にキャバーブという選択肢が加わってメニューになっていますね。家庭料理は外で食べてもおいしいのですが、なんとなくレストランで注文するには、損した気分になりますね。イランではやっぱり肉が一番のごちそうですし、キャバーブ系の料理は家庭で作るより外で買うものというイメージがあって、みんな外ではキャバーブになるんでしょうかね。

 

では、次はイラン音楽に関連したお便りをご紹介しましょう。 

リスナーより   

  イラン音楽は音楽に詳しくない私には皆同じように聞こえてしまうので新しいもの、民謡などといった区別がつかず、困ったものです。現代作曲家の作品の特徴なども放送していただけないでしょうか。

 

ラジオより

中:こういったご要望ですが、いかがでしょう。音楽を言葉で解説するのはちょっと難しいですよね。

北:そうですね、実はポップス作品などの現代作曲家の作品も比較的頻繁に紹介しているのですが、アイドル集団などがいる日本と事情が違いますし、確かに聴きなれないとどうしても同じに聴こえてしまうかもしれません。聴きこんでいくと、ジャンルや地方ごとの違いは明確にわかるのですが。そんなわけで、今日は一般的に、イランならではでありながら、おそらく皆様がイメージされるイラン音楽とは対極にあるものを紹介したいと思います。イランのHR/HMの第一人者、ファルシード・アーラービーの最新作で、メフターハ、開扉です。この作品では、イランの13世紀の神秘主義詩人、モウラヴィーの詩集、シャムス・タブリーズィー詩集の一片が歌われています。

 

イランにおける花の市場

 

●リスナーより  

IRIB職員の中に構内に花を植えたり育てたりする花好きな方はいますか。

 

ラジオより

中:IRIBの構内の花や樹木は専門に世話をする職員がいていつも、植え替えたり、肥料をやったり、水やりをしてくれたりしていますので、ふつうの人は手を出しませんが、それぞれの事務所の中で備え付けの植物以外にも小さな花やサボテンを育てている人がいますよね。

北:そうですね、うちの課にもいたりして。

中:あとIRIBには、花好きならぬ、ネコ好きな方が多くて、10匹以上のネコがいつも食堂の周りや入り口にたむろしていますよね。

北:最近は、日本語課の窓の下あたりに餌を置いている人がいるのか、成ねこ1匹と子猫4,5匹の集団を良く見ます。このところ、仕事に疲れたりすると、親猫が尻尾で子猫と遊んでいるような光景を見て、和んでいます。

中:猫だけでなく、残りご飯を窓の桟のところにおいて、鳥のえさにしている同僚もいますね。とにかく、動物というのは心が和みますからね。

 

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