ロル族の衣装
今回はイランのロル族の衣装についてお話しいたしましょう。
今日、ロル族が暮らしている都市の多くでは、彼らもイランの一般市民が着ているような服を着ていますが、今も民族衣装は普及しています。
ロルの男性の衣装は一般にシンプルなもので、フェルトでできた頭頂部の高い帽子、シャツ、ズボン、上着、ショールとなっており、バフティヤーリー族の衣装と似ています。彼らのズボンは、上から下まで幅が広く、多くが黒色で、その腰回りには多くのひだが寄せられています。ロル族の男性の帽子は、フェルトでできており、半円形で、その頭頂部はおよそ25センチから28センチとなっています。ロル族の帽子は多くが黒色です。帽子の下には布を巻き、頭の周囲に房飾りを垂らします。
バフティヤーリーの男性の帽子もまた、ロルの男性のそれと似ており、その高さがロルのものよりも低いだけで、色は白、明るい茶色、黒となっています。
ロルの男性のシャツにはシンプルな切込みが入っており、胸の前にひだがあり、白、ときには色の付いた亜麻でできています。ロルの男性は、シャツの上に上着を着ており、それは襟とボタンのないシンプルな丈の長いデザインで、腰にはショールが結ばれています。バフティヤーリーとロルの男性は手製のギーヴェと呼ばれる靴を履いています。
ロルとバフティヤーリーの女性の衣装には、小さな帽子、ベール、シャツ、ズボン、チョッキ、上着があります。ロルの女性は幅の短い布から小さな帽子を作り、その上にベールを結びます。花柄のカラフルな房飾りのベールを頭に巻き、その宗教的な信条によって髪を覆う適切な覆いをし、それは特別な美しさを有しています。
バフティヤーリーの女性の帽子は、素材とデザインの点で、ロルの女性のものとは異なっており、頭頂部にはコインや石の飾りが縫い付けられており、帽子の上には幅1メートル長さ3メートルのシンプルな色の長いベールが結び付けられており、それにもまたコインの飾りが施されています。このベールは、頭と首に巻かれ、胸と後ろは腰までを覆い、その飾りに注目すると特別なものとなっています。
ロルとバフティヤーリーの女性のシャツは互いに似ており、シンプルな切り込みが入っており、丈が長く、幅は広く、丸い襟を有しています。首の前に切込みが入っており、ボタンで留めるようになっています。シャツは常に花柄で、色がついて、明るいものとなっています。ときにビロードが使われ、その裾にリボンや刺繍が施されていることもあります。ロルの女性のズボンは裾にリボンや飾りが施されていますが、バフティヤーリーの女性のズボンはスカートのように、たくさんのひだが入っており、カラフルなものです。ロルの女性はシャツの上にチョッキを着ており、その上には刺繍が施されています。さらにロルとバフティヤーリーの女性は、上着も着用しています。ロルの女性の上着は、バフティヤーリーの女性のそれよりも多くの飾りがついていますが、バフティヤーリーの女性を見分けるのはチャドルです。このチャドルは、網状の布、ときに模様や金の飾りの付いた布から出来ています。さらにチャドルのふちには、多くがコインなどの飾りが施されています。
ロルやバフティヤーリーの女性の衣装はどれも色や模様の組み合わせが興味深いものとなっており、それらは彼女たちのすがすがしい生活との間に美しい調和を作り出しています。
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