ペルシャ語ことわざ散歩(16)「シャコのように、頭を雪の中に隠す」
3月 25, 2021 12:57 Asia/Tokyo
このシリーズでは毎回、イランで使われているペルシャ語のことわざを1つずつご紹介してまいります。
今回ご紹介するのは、「シャコのように、頭を雪の中に隠す」です。
ペルシャ語での読み方は、Mesl-e Kabk sar-esh ra gozaashte zir- barfです。
まず、ここでいうシャコとは、体のずんぐりしたキジ科の野鳥を指しています。そして、通常はこの表現の後に、尻尾が外に出たまま、という文が続くことが多くなっています。
ここで、もう皆様もお分かりかと思います。これは、日本語のことわざの「頭隠して尻隠さず」に相当します。このことわざで言われるように、シャコが頭を雪の中に隠している状態では、自分の尻尾が外に出ている状態が見えなくなります。一部だけを隠して全部隠したつもりでいる状態を揶揄したことわざだといえます。日本語では、特に主語が限定されていませんが、ペルシャ語ではシャコが主語になっています。なお、この野鳥は特に冬に雪が積もった際、敵に襲われるなどの危険を感じたときに、咄嗟に頭を雪の中に深く突っ込むという習性があるといわれ、このことわざはそうしたシャコの習性から来たもののようです。
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