今回は、イランの輸出品目のひとつ、ピスタチオの特性について、お話し致しましょう。

ピスタチオの食べられる部分は、実の部分で、非常に美味しく、黄緑色をしており、薄い茶色の皮は、実の部分と一緒に食べることが出来ます。この薄茶色の皮には、抗酸化物質が含まれており、この脂質の豊富な実が、空気に触れて腐敗するのを防ぎます。薄茶色の皮を取ると、黄緑色のピスタチオの実が現れますが、その鮮やかな緑色は、新鮮な証拠です。ピスタチオはそのまま食べてもよいし、また、お菓子、アイスクリーム、一部の料理にも使うことが出来、飾りつけや風味付けに用いられます。

ピスタチオが緑色をしているのは、クロロフィルが含まれているためです。ピスタチオの硬い皮は割れていて、半分ほど開いています。イラン人はそれを、「笑顔のピスタチオ」と呼び、中国でも、「喜びの種」と呼ばれているそうです。ピスタチオの実は、成長するにつれて、外側の硬い皮に圧力をかけ、そのために、皮が半分ほど開くのです。外皮の天然の色は、黄土色から、黄色、薄茶色、白と様々です。

ピスタチオは、他の木の実と同じように栄養価が高く、実際、あらゆるナッツ類は、人間の身体に必要なビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。30グラム、およそ47個のピスタチオには、一日に必要な繊維、ビタミンＢ1、Ｂ6、マグネシウム、銅、リンの10％以上が含まれています。また、30グラムのピスタチオには、およそ60ミリグラムの植物ステロールが含まれており、心臓病やガンの予防に効果的です。さらに、ピスタチオに含まれる脂質は、血中の善玉コレステロールHLDを増加させる働きがあります。

ピスタチオはさらに、身体に必要な脂肪酸を含んでおり、この脂肪酸は、食べ物からのみ、確保することが出来ます。また、ビタミンＥや、豊富なタンパク質、その他、カルシウムや鉄分、亜鉛などのミネラルも含まれています。28グラムのピスタチオからは、160キロカロリーのエネルギーを摂取することが出来ます。ピスタチオは、カリウム、リン、マグネシウムを含んでいますが、この3つの栄養素は、血圧を調整してくれます。ピスタチオに含まれる豊富な銅、マグネシウム、ビタミンＢ群は、身体の神経器官の機能を高めてくれます。また、ピスタチオは、他の木の実以上に豊富な鉄分を含んでいるため、造血効果の高い食べ物と言われています。それには、生のピスタチオを食べるのがよいでしょう。

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