2月 01, 2022 15:56 Asia/Tokyo

コーラン第34章サバア章サバア、第38節~第41節

慈悲深く、慈愛あまねき、アッラーの御名において

 

第38節

「また、我々を無力にできると考え、我々の節を否定しようとする人々は、[神の]責め苦の中に招集される」

 (38)وَالَّذِينَ يَسْعَوْنَ فِي آيَاتِنَا مُعَاجِزِينَ أُولَئِكَ فِي الْعَذَابِ مُحْضَرُونَ

 

前回の番組の最後の節は、子孫や財産は人間の幸福のための要素ではないこと、信仰や善い行いこそが、現世と来世で人間を幸福に至らせ、神の天国にいざなう要素だと述べていました。この節は、信仰を持つ人々とは対極にいる人々に触れ、次のように語っています。「彼らは真理を知り、それに従う代わりに、常に、真理を否定し、それと戦おうとしている。そして、権力や富を有しているために、神の支配を免れ、責め苦を逃れられると考えている。このような人々は、彼らのそのような考え方が誤っていること、彼らは必ず最後の審判に招かれ、自分の行動の罰を受けるということを知るべきである」

 

第38節の教え

  • 自分の富や権力を、真理を貶めたり、それが無力であるように見せるために利用する人々は、その人自身が貶められます。神の意志に抗うことはできないのです。
  • イスラムの敵たちは、人々の間のコーランの地位を弱めるために努力します。そのため、すべてのイスラム教徒、特に宗教学者は、包括的な計画により、敵がそのような望みをかなえるのを阻止する義務があります。

 

第39節  

「言え、『明らかに、私の主は、誰でもお望みの僕に日々の糧を広げたり、あるいは制限したりする。また、あなた方が[神の道において]施す全てのものに対し、神は代わりを用意される。神は日々の糧を与える最も優れた方である』」

(39)قُلْ إِنَّ رَبِّي يَبْسُطُ الرِّزْقَ لِمَنْ يَشَاءُ مِنْ عِبَادِهِ وَيَقْدِرُ لَهُ وَمَا أَنْفَقْتُمْ مِنْ شَيْءٍ فَهُوَ يُخْلِفُهُ وَهُوَ خَيْرُ الرَّازِقِينَ

 

自分の財産や子孫を他人に自慢する人々を非難した前の節に続き、この節は次のように語っています。「人間に日々の糧を与え、英知に基づいてそれを増やしたりへらしたりするのは神である。そこで、日々の糧が増えたからといって高慢になってはならず、また日々の糧が減ったからといって、失望したりしてはならない」

この節は続けて、次のように語っています。「人間はどのような状態にあっても、自分の可能な範囲で恵まれない人に施しをすべきである。なぜなら、日々の糧は神の手の中にあり、神は、他人に施しをすればするほど、その代わりのものを与えると約束しているからだ」

 

第39節の教え

  • 神の僕たちの日々の糧の量が異なるのは、彼らの能力における違いと同じように、神の英知に基づいています。
  • 人間や他の存在物に日々の糧を与える神は、人間が施しをすれば、それに適した形で報いがあると保障しています。

 

第40節

「また、神が全ての人を招集する日、その後、天使たちに言う。『彼らはあなた方を崇拝していたのか?』 彼らは言う。」

(40)وَيَوْمَ يَحْشُرُهُمْ جَمِيعًا ثُمَّ يَقُولُ لِلْمَلَائِكَةِ أَهَؤُلَاءِ إِيَّاكُمْ كَانُوا يَعْبُدُونَ

 

第41節 

『神よ、あなたは無謬の存在です。あなたは私たちの保護者です。彼らではありません。彼らはジン・精霊を崇拝していました。彼らの多くはそれらを信じていたのです』」

(41)قَالُوا سُبْحَانَكَ أَنْتَ وَلِيُّنَا مِنْ دُونِهِمْ بَلْ كَانُوا يَعْبُدُونَ الْجِنَّ أَكْثَرُهُمْ بِهِمْ مُؤْمِنُونَ

 

多神教徒の迷信的な考え方のひとつは、最後の審判で天使たちが調停を行う、というものでした。そのため彼らは、ある意味、天使たちを崇拝し、特別な地位に据えていました。しかし、天使たち自身が、自分たちをそのような地位にいる者とは考えておらず、そのようなことも主張していません。コーランは、最後の審判の様子を描き、次のように語っています。「天使たちは、多神教徒の誤った考え方に対してこのように言う。『彼らは悪魔の考え方に陥り、悪魔に従っていた』 悪魔は彼らが偶像崇拝を美しくよいことであるように考えるよう仕向け、彼らを誤った考え方や行動に陥らせた。どうやら彼らは、唯一の神を信仰するのではなく、悪魔を崇拝し、悪魔に従っていたようだ」

  第40節と41節の教え

  • 多神教徒は、天使たちを特別な地位に据えていました。彼らは、最後の審判で天使が自分たちを調停すると考えていました。そのため、自分たちの調停がよい形で行われるように、さまざまな形で天使を崇拝していました。
  • 悪魔に欺かれないようにしましょう。正しい信条の代わりに誤った考え方を受け入れないようにしましょう。悪魔は多くの醜く悪い行いを、私たちの目には美しくよいものであるように見せようとします。