2月 11, 2022 14:30 Asia/Tokyo

皆様こんにちは。このシリーズでは、イランで実際に使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用表現、言い回しなどを、毎回1つずつご紹介してまいります。

今回ご紹介するのは、「大きな石は、それを投げない証拠である」です。

ペルシャ語での読み方は、Sang-e Bozorg alaamt-e nazadan astとなります。

このことわざは、日本語でも言われる「吠える犬は噛まない」に相当するもので、大きな石を取って投げるなどと相手を脅しても、実際にそのようなことは不可能であり、大口をたたいたり、虚勢を張ったり、威嚇してくる者ほど実力が伴わず、自分の言ったことが実行できない、口ほどにもないということを意味しています。

また、太古の昔、部族間同士の争いごとにおいて武器としてまず使われたのが石であったことに由来するとも言われています。

心理学的には、上から目線で他人に威張ったり、命令したり、脅迫してきたりするような人は、実は心の内面に嫉妬心や劣等感、自己矛盾、弱みを抱えているそうです。また、そうした自分の自信のなさを隠して自分のほうが偉い、強い、優れている、正しいと言いたいがために、懸命に言葉や態度で自己防衛しようとするため、その結果が虚勢を張ったり、空威張りしたり、他人を侮辱したり見下すという態度になるということです。

みだりに威張ったり、虚勢をはったり、上から目線でこちらを見下してくるような人に出会った場合には、このことわざを思い出し、逆にこちらが一段上から相手を見下ろして、「可愛そうに、この人は自分に自信がないんだな」と考えるのがいいかもしれませんね。それではまた。

 


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